「花かつお」が何かご存知でしょうか?
「鰹節」や「削り節」など、様々な呼び方があってわかりにくいですよね。結論をお伝えすると、「花かつお」とは荒節(あらぶし)を使った“かつお削りぶし”のことを指します。
まだ花かつおを購入したことがない方、これから購入する方のために「花かつお」そのものをわかりすく説明していきます。
- 花かつおとは何?
- どうやって食べれば良いの?
- 選び方はどうすれば良い?
- 保存はどうすれば良い?
これらの疑問も一つ一つわかりやすく解説していきますね。それでは順に見ていきましょう。
目次
1.花かつおとは
「花かつお」とは荒節(あらぶし)を使った“かつお削りぶし”のことです。だし取り用として使われるだけでなく、トッピング用として使われるなど使用用途が多岐に渡ります。
1-1.花かつおの素「荒節」とそうではない「枯れ節」の違い
荒節(あらぶし)も枯れ節(かれぶし)も一緒に「鰹節」と呼ばれることがありますが、花かつおは「荒節(あらぶし)」を使用したかつお削りぶしを指します。
では原料の区別をお教えます。
焼津鰹節水産加工業協同組合「かつお節とその仲間たち」より
「かつお」の頭、内臓を取り除き、煮たあとに燻製させるように煙と熱で乾燥させていきます。
この過程で表面が黒く変わっていきます。これが「荒節(あらぶし)」です。更にこの荒節に“かびつけ”をしていき、枯れ節となります。一般的に枯れ節のほうが上品なだしが取れるとされています。
以上のことから荒節を削ったものが花かつおです。
次にスーパーなどで見掛けるかつお削りぶしの違い、種類について説明します。
荒節と枯れ節の違いは以下の記事を参考にしてみてください。
1-2.厚削り、うす削り(花かつお)、砕片(さいへん)の違い
厚削りも、うす削りも、砕片(さいへん)もすべて含めた呼び方が「かつお削りぶし」です。製造方法によって厚さに違いが生まれます。花かつおはそのうす削りの分類になります。
厚削りは見ためですぐにわかります。砕片タイプも花かつおを刻んだもので、細かくなっています。
このような違いから、花びら状に非常にうすく、幅の大きい形のものが「花かつお」と呼ばれます。
2.「国産花かつお」と「海外産花かつお」の違い
花かつおに使用する原材料は産地を記入しなければなりません。それは日本の法律で定められているからです。
日本でつくられた荒節が国産、海外でつくられた荒節ならば海外産となります。下表の“原材料”の欄のように、どこの国の原材料を使ったか表示する必要があります。
品名(名称の場合もあります。) | かつお削りぶし(薄削り) | かつお削りぶし(薄削り) |
---|---|---|
原材料 | かつおのふし(国産) | かつおのふし(フィリピン) |
密封の方法 | ○○○・・・・ | ○○○・・・・ |
内容量 | ○○○・・g | ○○○・・g |
※花かつおは原材料の産地を表示しなくてはなりません。または実際の市町村を記入することできます。
では、この違いからどちらを選べばいいのか説明します。
3.花かつおの選び方
3-1国産花かつおを選ぶ理由
皆さんがご家庭でお使いになる場合は「国産花かつお」をお選びください。
何故かと言いますと、花かつおを食べたときの味わいに差があります。国産と海外産の鰹節の違いは身に含まれる脂肪分が多いか、少ないかで旨みに差が出てきます。
例えば、お刺身、焼き魚などを食べた時、脂肪分が多いものに“おいしさ”を感じているはずです。
強引ですが、脂の乗ったサンマの塩焼きは特においしいさを感じられると思います。その理屈と同じです。では、その脂肪分について、国産と海外産の花かつおの成分を比較してみます。
※脂肪分を比較した時、すべて国産が2倍あるとした結果ではありません。
国産の花かつおは脂肪分による味わいに加えて風味や香りも優れています。料理をより美味しくするためにもぜひ「国産花かつお」を選んでみてください。さらに、おいしさを味わう為の食べ方ですが簡単なんです。一品限定で説明します。
3-2海外産花かつおを選ぶ理由
海外産は使い方の違い、また価格の違いがあります。「花かつお」以外の使い方も色々あります。海外産は国産より安い価格の利点と、脂肪分が少ないために、削った後の”花立ち”がいいのです。
花立ちとは、手のひらで握りしめた後でも、ふわっと”花が咲く”ようなイメージです。この特徴を必要とする業者もたくさんあります。
つくだ煮用、ふりかけ用の原料としては欠かせないものになっています。つくだ煮用はお醤油をベースに炊き込み、煮込みをしていきますので味が浸み込みやすいことが挙げられます。
ふりかけ用も同じようにお醤油他、調味料を使い、味付けして乾燥させていきますので“味を付ける商品”に適しています。このように海外産も使われています。
※参考
鰹節には「血合い抜き」と呼ばれるものがあります。血合いとは、赤身の部分と血管の多く通った部分のことです。「血合い抜き」の鰹節は、出汁取りとして利用すると鰹の生臭みが抑えられ上品な味わいと風味を出すことができます。
4.花かつおのおすすめの食べ方
先ずは、そのまま食べることをおすすめします。1品メニューはお好み焼きです。
焼き上がりましたら花かつおをふりかければ香りが楽しめます。またソース、マヨネーズとの相性の良さでよりおしいさが引き立ちます。
このように花かつおをそのまま食べるメニューにおすすめです。
5.花かつおの保存方法
さて、せっかく購入した花かつおが残ってしまったら?そんな心配もあります。しかし、簡単な保存方法で無駄にはなりません。
保存のポイントは空気を逃すことです。花かつおの袋の中の空気を押し出してからゴムバンドで口を縛り密封(チャック付袋ならばしっかり閉じてください)すれば冷蔵庫で保管できます。3、4日はおいしく食べられます。
冷凍庫であれば3週間程は保存できますのでご安心ください。花かつおは空気に触れますと香りが落ちて、色合いも悪くなりますので、これ以上使わないとなれば速やかに保存をしてください。
保存方法の詳細は「1番のおすすめは冷凍保存!鰹節を美味しく保つための2つのコツ」を参考にしてみてください。
6.まとめ
「花かつお」はこんなに簡単に使える身近な調味料のひとつなんです。
おいしく食べる為の選び方は国産ですね。食べ方もそのまま味わう花かつおがイチオシです。
ぜひ、本記事を参考に「花かつお」デビューしてみてください。色々なメニューにお使いいただき、食卓に華を咲かせていただけますと幸いです。
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