基本的なしいたけの4つの切り方と見栄えを良くするためのテクニック

「この料理ではしいたけってどうやって切って使えばおいしいんだろう・・・」
「そもそもどの部分を料理に使えば食べられるんだろう?」

と迷うことはありませんか?

薄く切ったり、細かく切ったり、切れ目を入れたりと、自分が作る料理にはどの切り方が向いているのかよくわかりませんよね。

基礎知識として、しいたけは次の部分に分けることができます。

 

この中で食べることができる部分は

①傘(かさ)
②茎(くき)

の部分です。

③石づき(いしづき)はしいたけが原木、もしくは菌床と接触していた部分で固いので取り除きます。

また、しいたけを切る際にしいたけを洗う必要はありません。

汚れが気になる方は「塩水を含ませたキッチンペーパーで軽く拭く」を行ってください。

詳しい解説はこちらのコンテンツをご覧下さい。

https://www.kobayashi-foods.co.jp/washoku-no-umami/wash-shiitake

 

 

それでは、しいたけの基本的な切り方と応用的な切り方について紹介します。

 


1.基本的な4つのしいたけの切り方

基本的なしいたけの切り方は次の4種類です。

最初に傘と茎を切り離してからお好みの切り方でしいたけを切ります。

 

1-1.薄切り(傘)

傘を「薄切り」にします。

 

しいたけの傘の「薄切り」は、炒め物や汁物など色々な料理に幅広く使える切り方です。

厚みで食感が変わりますので、料理に合わせてお好みで調節して下さい。

 

【切り方】

まな板にしいたけの傘を置いて、端から2mm程度に薄く切ります。

1-2.そぎ切り(傘)

傘を「そぎ切り」にします。

 

しいたけの傘の「そぎ切り」は、煮物や炒め物などに使われます。

切り口が広くなる切り方で、短時間で均等に火が通り、味も含みやすくなります。

 

【切り方】

まな板にしいたけの傘を置いて、包丁を寝かせて斜めに当て、切り口が大きくなるように、端から手前に引くようにして切ります。

1-3.みじん切り(傘)

傘を「みじん切り」にします。

 

しいたけの傘の「みじん切り」は、ひき肉料理や炊き込みご飯、スープなどに使われます。

細かいので火が通りやすく、しいたけの食感が苦手な方にもおすすめです。

 

【切り方】

まな板に薄切りしたしいたけの傘[1-1.薄切り(傘) 参照]をそろえて横向きに置き、細かく刻みます。

1-4.花切り(傘)

傘を「花切り」にします。

 

しいたけの傘の「花切り」は、お鍋や煮物などに使われます。

飾り切りの一種です。

見栄えがいいだけでなく、大きく切れ目が入っているので、熱が通りやすくなります。

 

 

【切り方】

まな板にしいたけの傘を置いて、傘の真ん中より数ミリ右に包丁の刃先を当て、約3045°の角度で斜めに包丁を入れて、V字の溝を作るように切り込みを入れます。

 

V字の切り込みを「*」マークになるように3本入れれば完成です。

 

V字の切り込みを入れる際は少し深めに切り込むと、左右から切り込みを入れたV字の底部分がきれいに取れます。

1-5.茎の切り方

しいたけの茎は石づきを取り除いて食べることができます。

しいたけの傘だけ使って茎を捨ててしまうのはもったいないので、ぜひ茎も料理に使って下さい。

1-5-1.薄切り(茎)

茎を「薄切り」にします。

 

しいたけの傘の薄切り(1-1.薄切り 参照)と同じく、炒め物や汁物など色々な料理に幅広く使えます。

 

【切り方】

まな板に石づきを取ったしいたけの茎を置いて、端から2mm程度に薄く切ります。

1-5-2.みじん切り(茎)

茎を「みじん切り」にします。

 

しいたけの傘のみじん切り(1-3. みじん切り(傘) 参照)と同じく、ひき肉料理や炊き込みご飯、スープなどに使えます。

 

【切り方】

薄切りしたしいたけの茎[1-5-1.薄切り(茎)参照]をそろえて横向きに置き、細かく刻みます。


2.応用的なしいたけの切り方

2-1.見栄えの良い切り方(飾り切り:亀甲)

古来より「鶴は千年、亀は万年」と言われるように、亀は長寿の象徴とされています。

縁起の良い「亀」をイメージさせる「しいたけの飾り切り:亀甲」は、おせち料理の煮しめには欠かせない存在です。

亀の甲羅の形に見立てて飾り切りされたしいたけは、おせちにはもちろん、お祝い事、おめでたい日

の料理にぜひ使って下さい。

 

【切り方】

まな板にしいたけの傘を置いて、傘の右・左・右上・左上・右下・左下を切って縦長の六角形を作ります。

表面に鹿の子包丁(表面に細かい格子状の切りこみを入れること)を浅く入れて完成です。

2-2.味が染み込みやすい切り方

しいたけは1章で紹介した「薄切り」「そぎ切り」が、一般的な味が染みやすい切り方です。

 

薄切り

 

そぎ切り

 

しいたけの傘をまるごと使いたい場合は、「花切り」をオススメします。

飾り切りが見た目だけでなく、隠し包丁の役割も果たしているため、まるごとでも味が染み込みやすくなります。

 

花切り

 

まるごと食べたくても花切りが面倒という方は、表面に鹿の子包丁(表面に細かい格子状の切りこみを入れること)を浅く入れることで、しいたけに味が染みやすくなります。

 

 

2-3.保存に効果的な切り方

しいたけはどの切り方で保存しても特に問題はありません。

使いやすい形に切って保存しましょう。

あらかじめまとめて切っておくと、使いたいときにすぐに使えて便利です。

 

切ったしいたけは、乾いたキッチンペーパーを敷いた保存容器やポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存し、23日以内に使って下さい。

2-4.歯応えを活かす切り方

歯ごたえを活かしたい時は「四つ切り」をオススメします。

しいたけの傘を4つに分けた切り方です。

食べやすいサイズで、かつ口の中でしいたけの食感を楽しむことができます。

 

【切り方】

まな板にしいたけの傘を置いて、十字に包丁を入れて、4つに切ります。


3.しいたけの切り方に関するよくある質問とその回答

しいたけの切り方について、よくある質問にまとめてお答えします。

 

3-1.イシヅキはどこまで切れば良いですか?

表面の固い部分を取り除けば大丈夫です。

固い部分を茎ごと切ってしまっても良いのですが、固いのは表面だけで、中の柔らかい部分は食べることができますので、鉛筆を削るように表面を斜めに切って取り除きましょう。

3-2.干ししいたけを戻した後の切り方にコツはありますか?

切り方は生しいたけと同様です。

ただ、十分に戻していないと表面が柔らかく、中が固い場合があるので、しっかり戻しましょう。

干ししいたけは戻す際に「水に漬けて一晩寝かす」と表現しますが、具体的な時間は「10時間以上」です。

干ししいたけの戻し汁は「水に漬けて10時間以上かけて戻す」ことで、香り・味ともにとても濃厚でおいしいだしが取れ、しいたけも中まで十分に柔らかくなります。

3-3.切り方が味や食感にどれくらい影響しますか?

しいたけは隙間が多い構造をしており、基本的には非常に水(だしや調味料)を吸いやすい食材です。

そのような中でも、薄く小さい切り方の方が短時間で中まで味が染み込みやすいです。

 

食感についてはまるごとに近い形の方が、よりしいたけの食感や味、香りを楽しめます。

より細かく切ることで、あまり噛まずにそのまま飲み込む形になるので、食感や味、香りを抑えることができます。

3-4.しいたけが苦手な子供でも食べてくれる切り方はありますか?

しいたけが苦手な方には「みじん切り」をオススメします。

お子様などしいたけが苦手な方には、細かく切ってひき肉に混ぜてハンバーグやミートボールのようにすることで、食感や味、香りを抑えることができます。

3-5.裂こうと思ったら千切れてしまうのですがどうすれば良いですか?

しいたけはエリンギなどとは違って、「切れ目を入れて裂く」ことに弱い構造をしています。

調理する場合は、包丁を使って「切る」ようにして下さい。

3-6.切り込みの余った部分はどうすれば良いですか?

「花切り」や「亀甲」などの飾り切りでは、余った部分が出ますが、食べやすいサイズに切ってそのまま他の具材と一緒に調理して食べることができます。

 


まとめ

しいたけは①傘、②茎、③石づきの3つに切り分けて、①傘と②茎の部分を食べましょう。

基本的な切り方としては、薄切り・そぎ切り・みじん切り・花切り、

応用的な切り方としては、亀甲・四つ切りがあります。

作りたい料理に合わせて、しいたけの切り方を使ってみて下さい。

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