かえしは醤油と砂糖とみりんを混ぜて作る調味料です。
これを出汁で割ってそばつゆを作るので、一般的にかえしはそばつゆの素と言われています。
それはその通りなのですが、混ぜ合わせる3つの調味料、醤油、砂糖、みりん、これらを見れば、他の料理にも使えそうだなぁと思いますよね。かえしは少なくとも和食であれば、どんな料理にも合う万能調味料です。
では、具体的にどんな風に使うか、見ていきましょう。
1. かえしは和食のどんな料理にも使える
かえしは和食であればどんな料理にも合う調味料です。
そもそもかえしとは醤油、砂糖、みりんを混ぜて作られるそばつゆの素になる調味料ですね。
配合比率の基本は醤油:砂糖:みりん=5:1:1です。
これを基本に、甘さを増したいときは砂糖の割合を増やす、甘さとまろやかさを増したいときはみりんを増やすなどして、ご家庭で簡単に作れます。
こうやって作ったかえしを出汁で割るとそばつゆができるのですが、元々が醤油+砂糖+みりんでできているかえしですから、出汁との配合比率を変える(濃さを変える)ことによって、そばつゆ以外にも様々な料理に使えます。
次章で具体的に見ていきましょう。
2. かえしを使う料理一覧
1章でも伝えましたように、かえしの基本比率は醤油:砂糖:みりん=5:1:1です。この比率を変えることは、かえし自体の味が変わることになります。
一方、かえしと出汁の比率を変えることは濃さを変えることになります。
こうすることで、そばつゆ以外にも色々使えます。
下の表をご覧ください。
(注)かえし:出汁の割合を守れば、充分美味しくできます。プラスαとして「ちょっとした工夫」を載せてみました。必ずやらなくてはいけない訳ではありません。
用途 | かえし:出汁 | ちょっとした工夫 |
すき焼きの割り下 | 1:1 | 好みで日本酒を加える。 |
冷奴 | 1:1 | 普通は醤油をかけます。かえしを使うこと自体が工夫ですね。 |
焼き鳥、うなぎのたれ | 1:1 | かえし自体を甘め(みりんの比率を多め)にする |
めんつゆ(冷) | 1:3 | そばつゆはうどんに使うめんつゆより少し甘め(みりんの比率を多め)にする。 |
かつ丼のつゆ | 1:3 | かえし自体を甘め(みりんの比率を多め)にする。 |
親子丼のたれ | 1:3 | 同上 |
てんつゆ | 1:4 | 好みで日本酒を加える。 |
おでん・鍋のスープ | 1:5 | 具材に肉魚が多い→昆布だし、具材に野菜が多い→カツオだし |
野菜の煮浸し | 1:6 | 苦みの強い春野菜には、からしや柚子胡椒を加える。 |
炒め料理 | 1:6 | 野菜炒めはカツオだし、肉野菜炒めは昆布だしを使う。 |
焼うどん | 1:6 | 胡椒を少々加える。 |
めんつゆ(温) | 1:8 | めんつゆ(冷)と同じ。 |
吸い物、雑炊、雑煮 | 1:9 | おでん・鍋のスープと同じ。 |
例外的な作り方として
煮物煮魚は、かえし:みりん:出汁=1:1:1
3. かえしが余っても心配ない理由
かえしは余っても心配ありません。
理由は、かえしは冷蔵庫に保管すれば2週間から1か月はもつからです。むしろ作ってすぐ使うよりも、数日は寝かした方が醤油のかどがとれてまろやかになって美味しくなります。
(醤油、砂糖、みりんにすべて火を通す、いわゆる本かえしを使うことが前提です。)
一方、出汁の保存期間は冷蔵庫で2,3日、冷凍すればもっと長いですが、香りは作りたてが1番で、寝かした方が美味しくなるかえしとは違います。
ですから、かえしはある程度まとめて作ってわざと作り置きしておいて、食べる直前に出汁だけ作る方法が、楽だし何より美味しいですよね。
4. まとめ
いかがでしたか。この記事を読まれた方なら、かえしの濃さを変えることで様々な料理にお使いになれると思います。配合比率は個人のお好みがありますから、この記事どおりが1人1人のベストとは限りません。2章の表をベースにご自分のベストを見つけてみてください。
また3章に紹介しましたように、かえしは作り置きできます。それであなたの日々の料理が楽になり、そして美味しくなればうれしいです。
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