「鰹節酒」ってなんてだろう?
名前だけ聞くと、鰹節が入ったアルコール飲料という想像をする方も多いのではないでしょうか?
「鰹節酒」とは鰹節の削り節を日本酒に漬けた調味料です。
作り方も「鰹節の削り節を日本酒に漬けるだけ」と非常に簡単で、常温(冷暗所)で1ヶ月程度持ち、普通の料理酒とは違って鰹節の香りとコクのある味わいがお料理の隠し味におすすめです!
今回は「鰹節酒」の作り方を詳しく解説します。
1. 隠し味に使える万能調味料「鰹節酒」「鰹節酒」-かつおぶしざけ- とは、鰹節の削り節を日本酒に漬けた調味料です。 削り節の香り・旨みが日本酒に溶け込み、コクのある料理酒になります。 料理にお酒を使うことで、お酒の香り成分や有機酸により素材の臭みをとったり、旨みやコクを出したり、素材を柔らかくしたり、素材に味を染み込みやすくしたりと様々な良い効果を得ることができます。 そこに鰹節の香りと旨みが追加されれば、より一層おいしい料理が味わえます。 「日本酒に鰹節の削り節を入れるだけ」と、手間がかからない上に、煮物・炒め物・汁物などの加熱する料理に少々加えて、色々な料理の隠し味として使用できます。 削り節は一度袋を空けてしまうと酸化が進み、その魅力であるフワッとしたいい香りがどんどん劣化してしまいますが、鰹節酒にすることで日本酒にその香りと旨みを閉じ込めることができます。 また、使用する削り節の量も少ないので、ちょっと残ってしまった削り節や小袋パックの削り節を使って作ることができ、とても便利です。
似た調味料に「煎り酒」-いりざけ- がありますが、「煎り酒」と「鰹節酒」は「煮詰める」か「漬けるか」で異なります。 日本酒に入れて煮詰めるのが「煎り酒」、日本酒に漬けるのが「鰹節酒」です。 https://www.kobayashi-foods.co.jp/washoku-no-umami/iresake-recipe#1
2. 鰹節酒の作り方と保存方法「鰹節酒」の作り方と保存方法を説明します。
2-1.鰹節酒の作り方
① 材料を準備する。・鰹節削り節 5g(本枯節を使った鰹削り節がオススメ) ・日本酒 100ml(料理酒ではなく日本酒を使用、吟醸系以外の安価な日本酒で特に純米酒がオススメ) ・保存する容器(保存に便利なフタ付きがオススメ))
② 容器に鰹節削り節を入れる。削り節は「本枯節」を使用したものをオススメします。 「本枯節」は「荒節」と呼ばれる鰹節に食用のカビ付け加工をして寝かせた鰹節で、上品な香りが特徴です。 荒節を使用した削り節でもおいしい鰹節酒を作ることができますが、よりおいしい鰹節酒を作るには本枯節を使用した削り節をオススメします。
本枯節と荒節のどちらが使われているかということは、削り節の袋に記載してある「名称」の欄で見分けることが出来ます。 【名称】 本枯節:かつおかれぶし削りぶし 荒節:かつお削りぶし
また、容器は保存がしやすいよう、フタ付きのものを使用します。
③ 日本酒を入れる。「料理酒」ではなく「日本酒」を使用します。 「料理酒」は甘味料や添加物が入っており、鰹節の香りや旨みを上手に引き出すことができませんでした。 そのため、「料理酒」ではなく「日本酒」を使用して下さい。 また、「日本酒」といっても吟醸、本醸造、純米など種類がたくさんあり、迷う方もいらっしゃるかもしれませんが、「吟醸系以外の安価な日本酒」がオススメです。 その中でも特にオススメなのが「純米酒」です。
吟醸・大吟醸などの高級な日本酒は原材料のお米を高精米で磨いているため、味わいがとてもスッキリしています。 そのため、料理にコクや旨みなどを加えるという使い方には、実は不向きです。 料理に向いているのはお米の味わいが残る「吟醸系以外の安価な日本酒」です。
特に「純米酒」をオススメする理由は、純米酒が米・米麹・水のみで作られる日本酒だからです。 醸造アルコールを使用せずにお米だけで作っているので、お米本来の風味や旨みがあります。
料理には、お米の味わいがしっかりした「吟醸系以外の安価な日本酒」、特に「純米酒」をオススメします。
④ 静かに混ぜる。水面より上に削り節が張り付かないように静かに、ゆっくり混ぜます。
⑤ 2~3日寝かせれば完成削り節の香りや旨みは完成から2~3日後から出てきます。 1週間、2週間と時間が経つことでおいしさも増してきます。
2-2.鰹節酒の保存方法常温(冷暗所)で1ヶ月を目安に保存できます。 ラベルに作った日を書いて貼っておくとわかりやすいです。
煮物・炒め物・汁物などの加熱する料理にお好みで少々加えて、色々な料理の隠し味として使用できます。
まとめ「鰹節酒」は鰹節の削り節を日本酒に漬けた調味料です。 削り節に日本酒を注ぐだけで簡単作ることができ、常温(冷暗所)で1ヶ月程度持ちます。 香りとコクのある味わいをお料理の隠し味にぜひ使ってみて下さい! |
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