昆布の賞味期限ってどれくらい?適正な保管方法も合わせて徹底解説

乾燥昆布が賞味期限内に使い切る事が出来ずに手元に残ってしまったという経験は無いでしょうか?

賞味期限が過ぎてしまった昆布はそのまま捨てるしかないのか

それとも昆布の状態によっては使用しても大丈夫なのか疑問が出てくると思います。

答えは、たとえ賞味期限を過ぎてしまっても保存状態が良く傷んでいなければ使用しても問題ありません。

今回は賞味期限の話しに加えて昆布が傷んでいる場合の特徴、適正な保管方法も合わせて紹介していきます。

この記事を参考に昆布の状態を見極めて安心して昆布を使用してください。


1 昆布の賞味期限について

昆布は基本的に乾燥昆布と生昆布の二種類に分けられます。

獲れてから乾燥、熟成したのちに袋詰めするのが乾燥昆布で主にだし取り用に使われています。

賞味期限は袋に記載されていますが詰めてからおおよそ13年くらいが目安です。

また、獲れてからすぐに袋詰めされる生昆布の場合はわずか13です。

1-1 乾燥昆布の賞味期限は1年~3年

まずは普段だし用に使用されている乾燥昆布はどのくらいの賞味期限なのかをみていきましょう

一般的に賞味期限は1年と記載されていることが多く未開封で期限内なら劣化の心配なく食べられます。

賞味期限は長い年月での記載が認められていないため、昆布の賞味期限は1年と記載されることが多いです。

しかし、実際は風味、色味の劣化やカビの発生がなければ賞味期限を過ぎた昆布でも美味しくいただけます。

つまり昆布はある程度、長期保存できる食材だと覚えておいて大丈夫です。

また昆布は1年以上あえて寝かすことで美味しくなるともいわれています。

そのため市販の昆布も賞味期限の1年を経過してからの方が実は美味しく食べられるとも考えられています。

とはいえ保存状態が良くても長期的な保存は風味の劣化が進む場合もあるので三年以内なら大丈夫です

1-2 生昆布の賞味期限は1日~3日

生昆布は乾燥昆布とは違い乾燥させていないため日持ちはほとんどしません。

賞味期限についても数日しかないため食べきってしまうのが一番良いのですが、すぐに食べきれない場合もあると思います。

余った際にはそのまま冷蔵保管では無く一回使用分に小分けにして冷凍保存がおすすめです。また生昆布を天日干し等で乾燥させることで乾燥昆布に変えてしまうという方法もあります。

いずれにしてもそのままの状態で冷蔵保管した場合は賞味期限を過ぎての使用は避けて下さい


2 乾燥昆布の賞味期限がきれていても大丈夫な理由

ではなぜ賞味期限がきれていても大丈夫なのか

大きな理由は二つあります。

2-1 賞味期限はあくまでも目安

 乾燥昆布などの乾物は保存状態さえよければ賞味期限が過ぎてしまっても食べられます

賞味期限とは食材を安全に食べられる期限を示した消費期限と違い

あくまで「この期限までならおいしく食べられます」という目安になります。

2-2 乾燥していることで影響を受けにくい

 特に肉、魚類といった生鮮食材とは違い乾燥昆布は水気もないため賞味期限を過ぎたからといっても未開封の場合なら酸化の影響もほとんど受けないため、状態を確認した後なら食べても問題ない食材といえます。


3 昆布の傷み具合を判断する特徴

昆布が食べられるのか否かの基準は傷み具合をみて判断できます。

例えば酸化が進むとその特徴として変色してしまい香りが薄くなることや風味が落ちることもあります。

ここでは昆布が傷んでいる際に現れる特徴を紹介していきます。

傷んでいる症状がある場合は使用を控えるようにして下さい。

3-1 カビの発生に注意

 どの食品にも言えますがカビの発生には十分注意する必要があり、いくら乾燥させて水分がほとんどなくても昆布も例外ではありません。

昆布の保管状態が悪い場合に賞味期限内でもカビが発生してしまい食べられなくなる可能性があります。

これは乾燥昆布が湿ってしまい水分を持った状態でそのまま高温多湿の場所で保管していると白色のカビが発生してしまう場合があります。またカビとは異なる昆布表面に付いている白い粉はマンニットと呼ばれるものがあります。

もしカビの発生かわからない場合は、ふわっとした状態で胞子のような見た目で付着し、匂いについても磯の香りとは異なるカビ特有の不快な臭いがするので視覚と嗅覚で見分けることができます。

カビ付の昆布

マンニット付の昆布

3-2 湿気に注意

 乾燥昆布にとって湿気は特に注意する必要があります。

カビが発生する原因の一つでもあり、吸湿してしまうことで品質が落ちてしまうからです。

まわりに湿度が高いモノがないか高温多湿の場所での保管は避けてください。

普段は水気が無くパリッとしている乾燥昆布がやわらかくなっている場合は昆布が吸湿している証拠です。

湿気ていると味や風味の劣化が著しくなってしまいますので無理して食べるのは控えてください。

3-3 香りの劣化に注意

 昆布は乾燥状態を保って保存するものなので湿度の高い場所に置いておくと味や香りが劣化してしまいます。

そのため保存中の密閉具合が甘いと湿気てしまいます。

また、あまりにも長期間保存していると味や風味が落ちてしまいます。

保管した状態で香りを嗅いだ時にあまり磯の香りが薄いようでしたら劣化が進んでいる証拠となります。


4 昆布表面に付いている白い粉は安全なのか

乾燥昆布の表面に白い粉が付着しているのを見たことはありませんか?

表面が白いとカビが付着しているように見えてしまい傷んでいる昆布なのかと思ってしまいますが

実はこれはカビではない別のものなのです、ここではその正体について詳しく解説していきます。

4-1 白い粉の正体はうま味成分

正体は「マンニット」と呼ばれているうま味成分の一種です。

特に昆布でだしを取る場合にグルタミン酸に並んでおいしさの決め手となる成分のひとつです。

昆布に付着したカビと間違えてうまみ成分を洗い流してしまわないように注意しましょう。

なぜマンニットが表面に現れるのかは昆布が乾燥すると水分と一緒に表にしみだしてきて付着します。

昆布によってマンニットの量に違いがあるのは、たとえば昆布を長期間保存している場合に湿度が何度も変化を繰り返すとその度にマンニットがしみ出してきて付着する現象がおきます。

その回数が多ければ多いほど、必然的にマンニットの量もといえるのです。

ただマンニット以外にも白いカビの発生にも注意する必要があります。

昆布に生えるカビは白カビで見た目は小さな綿のようにふさふさした細かな粒状です。

一方、マンニットは塩が乾いて浮き出てくる状態に似ており、にじみ出るように広がる傾向があります。白カビは鼻を近づけると特有のカビ臭がするのですぐに判別できます。

4-2 白い粉が多い昆布は旨みが強い

 では次に昆布の選び方についても簡単に説明していきます。

まずは先述のマンニットが全体的に広がっているものを選びましょう。

理由としては昆布特有のうまみ成分ですので全体的についている方が、どの部分を料理に使用しても美味しくなります。

マンニットが豊富な昆布を使えばだしからのうまみが濃く出ることで肉や魚、野菜とうまく絡んで食材のうまみを十分に引き出すことが出来ます。

その他にも色合いで判断する際には濃い緑色をした昆布もおすすめです。黄色っぽいものよりは濃い緑色のものを選ぶようにしましょう。画像で見ると奥の緑色というよりは手前の黒に近いより濃い色をしている方が良品です。


5 乾燥昆布のおすすめの保管方法

昆布の保存状態が良ければその分だけ長く使用する事ができます。

反対に保存状態が悪いと賞味期限内でも風味の劣化等で美味しくなくなってしまうので注意しましょう。

ここではおすすめの保管方法を解説しますので実践してみてください。

5-1 冷蔵庫よりも冷暗所

昆布を使いやすい大きさに切ってから密封できる容器に入れた後は冷暗所での保管がおすすめです。

冷蔵庫、冷凍庫の保存ですと庫内の湿気を昆布が吸ってしまったり

その他にも冷蔵庫で保存するとほかの食材のニオイがついてしまう、出し入れしたときの温度差で結露の湿気を帯びてしまうので冷蔵庫も冷凍室にも入れない方が良いです。

湿気が少なく、日の当たらない場所での常温保存が最適となります。

容器に入れてしっかりと封をしていれば冷暗所に置いての保管で特に問題はありません。

5-2 保存容器の注意点

乾燥昆布は水や湿気に弱いので密封可能なチャック付き保存袋や容器に入れて保存します。

臭いを吸収するので容器は無臭でにおいがしない物を選択してください。

①昆布は周りの匂いを吸収するため無臭の容器を選択すること

②金属製のものは昆布が持っている塩分により錆びてしまう恐れがあるため選ばないこと

この二つには特に注意して保管してください。

5-3 昆布をねかせる「囲い」について

昆布をねかせるということを聞いたことが無い方も多いと思います。

昆布をねかすことを「囲い」と言って、できたばかりの新昆布を蔵の中で1年以上熟成させることで、だしの味にまろやかさが増してやさしい味になり、だし自体もよく出るようになります。

昆布は有名なものでは真昆布、利尻昆布、羅臼昆布、日高昆布などの種類があります。

羅臼昆布は23年ねかせるともっとも美味しいと言われています。

熟成させて長くねかせることで羅臼昆布特有の強い風味と旨みが出ます。

どれくらい寝かすと良いのかは昆布の種類によって様々で中でも利尻昆布は10年以上寝かせた昆布もあるほど寝かせば寝かすほど美味しくなるといわれています。

市販の昆布も同様で実際は1年を過ぎてからの方が濃厚でまろやかな味になります。


6 まとめ

昆布の賞味期限は特に気にしなくても大丈夫な理由がわかったと思います。

もし賞味期限切れになってしまった際にも傷み具合を自分で見分けることが出来れば安心して使用することが出来ます。また、どういった昆布を選んだ方がより美味しく料理に活用できるのか見た目と色合いで簡単に判断できる事、傷みにくいように長期保管するにはどういった保存方法が良いのかわかったと思います。

賞味期限がきれてしまってすぐに廃棄してしまうのは勿体ないですよね。

昆布についての知識が増えて昆布を上手に扱うこと出来れば料理の幅が一段と拡がると思います。

業務用サイト-トップページ

鰹節をご使用されるあなたの「あんな風にしたい、こんなふうにしたい」という想いを叶える為に、丁寧にお話を聞く事を大切にする会社です。

こんな悩みはありませんか?

  • 大量の削り節が必要だけど対応してもらえるかな?
  • 安定的に供給してもらえるかな?
  • 自社商品を開発してみたけど、出汁感が少しだけ薄いのでもう少し濃くならないかな?
  • 製品のトレーサビリティの証明書原産地証明書は出してもらえるのかな?

味だけでなく、メーカー、仕入れ担当者、営業、品質管理などで、ご要望は様々です。トレーサビリティの証明書原産地証明書や、大量発注など、様々な思いを叶えます。

鰹節の専門アドバイザーがおりますので、お気軽にご相談ください。

無料Ebookプレゼント

家庭でも実践できる!
うま味が凝縮された
美味しい和食料理を作るための全知識

ebook

「もっと美味しい和食を作りたいけど、
なかなかコツが掴めない」と
悩まれていませんか?

和食は繊細な味付けが肝となりますが、そのコツがわからないと悩まれる方は驚くほど多いものです。

特に日本人である以上は美味しい和食を当たり前のように作れるようになりたいと思いますよね。

本冊子では、かつお節の専門家として長く和食に携わってきた私たちが、全ての日本人に知っていただきたいと考える

  • うま味を7〜8倍に引き上げる食材の組み合わせ
  • 素材のうま味を最大限引き出すだしの取り方
  • 「花かつお」と「かつお厚削り」の取り入れ方の違い
  • 誰でも実践できる温かみある和食特有の味付けのコツ

など、美味しい和食を作るための全知識を35ページに渡ってわかりやすくまとめました。
ぜひ、本冊子の知識をもとに美味しい和食を作ってみてください!

コメント

うま味が凝縮された
美味しい和食料理を作るための全知識
うま味が凝縮された
美味しい和食料理を作るための全知識