スーパーで売っているあった昆布だしの素を集めて使ってみました。お勧めの5つを紹介します。
この5種の昆布だしの素を実際に使って、化学調味料が少ないのに、昆布だし感が強い順に並べました。さらに料理によって、この5つの昆布だしの素の使い分けをしてみました。
この記事だけで、市販の昆布だしの素をうまく使い分けすることができます。
① 理研ビタミン株式会社 商品:「素材力だし こんぶだし」
② ヤマキ株式会社 商品:「こんぶだし」
③ 株式会社 シマヤ 商品:「こんぶだしの素」
④ 味の素株式会社 商品:「ほんだし こんぶだし」
⑤ 東洋水産株式会社 商品:「昆布だし」
その他は、ほとんど混合だし(※)となったものです。 ※例えば、昆布に鰹節や椎茸を混合しただしの素
目次
1、昆布だしの素
だしの素というは、調味料のカテゴリーに入っています。そのため、昆布だしの素は、昆布だしを感じられる調味料となります。
食品のラベルの品名の枠には、消費者庁の食品表示基準によると「その内容を表す一般的な名称を表示する。」となっています。
そこで昆布だしの素のラベルを確認すると、「風味調味料」となっていることが多いです。風味は昆布だしのことを示し、そして調味料の一つであることを表示しています。「和風だしの素」と表示することもあります。
1-1、昆布だしの素の性状
市販の昆布だしの素の性状は、顆粒タイプと粉末タイプがあります。粉末タイプは使い勝手良い、顆粒タイプは溶けやすい特徴があります。炒め物などの料理には粉末タイプ、汁の多い料理には顆粒タイプがお勧めです。
1-2、裏ラベルを見て原料を確認
商品の原材料表示(裏ラベル)を確認すると、原材料名の先頭が風味原料ではなく食塩など調味料の記載となります。昆布だしの素の風味原料は昆布、鰹だしの素の風味原料は鰹節と示します。
原材料名は基本的に含有量の多いものから記載されています。調味料(アミノ酸など)は、化学調味料と言われる添加物です。
例えば、食塩、ぶどう糖、風味原料(こんぶ粉末、こんぶエキス)の表示だと、添加量の順は、1番多いのは食塩、2番はぶどう糖、3番は風味原料となります。風味原料の中でも、こんぶ粉末、こんぶエキスも同様に、添加量の多い順番で表示しています。
つまり、風味原料の順が高いほうが、天然素材の添加量が多いです。
それでは、スーパーでよく見られた昆布だしの素を実際に使って、昆布だしの風味を強い順で見てみましょう。
2、【だし感が強い順】おすすめの昆布だしの素5選
昆布だし感が強い順で表にまとめました。
商品名 | 昆布だし感の強さ |
---|---|
リケン「素材力だし こんぶだし」 | ★★★★★ |
ヤマキ「こんぶだし」 | ★★★ |
シマヤ 「こんぶだしの素」 | ★★★ |
味の素 「ほんだし こんぶだし」 | ★★ |
マルちゃん 「昆布だし」 | ★★ |
2–1、第1位 リケン「素材力だし こんぶだし」
昆布だし風味の一番強いのは
理研ビタミン株式会社(リケン)の「素材力だし こんぶだし」 です。
使用感:
顆粒タイプなので、非常に溶けやすいです。フレッシュな昆布を感じ、昆布から取っただしとは非常に近い味がします。調味料に慣れた舌には薄く感じるかもしれないですが、十分した昆布だし感を味わえる一品です。
このフレッシュ感を生かすためには、あまり煮込まないような料理がお勧めです。食塩無添加なので、だしの濃さを調整するのに、味のバランスが崩れることも少ないです。また、スティックの個包装となり、使い残しても袋を折りたたんで保存することはできます。
実際に溶かして、だし汁となった写真。
2–2、第2位 ヤマキ「こんぶだし」
昆布だし感が二番目に強いのは、ヤマキ株式会社の「こんぶだし」です。北海道南白口浜産真昆布を100%使用しています。
原材料表示:
食塩、ぶどう糖、風味原料(こんぶ粉末、こんぶエキス)/調味料(アミノ酸等)
表示の順番を確認すると、風味原料は3番目に表示されています。風味原料の中で、こんぶ粉末は昆布エキスの前となっていますので、こんぶ粉末の添加量は昆布エキスの添加量より多いということになります。
使用感:
溶けやすい顆粒タイプです。昆布そのものを顆粒しているので、お湯に溶かしても、昆布本来の形が浮遊物のように浮いていますが、飲んでみると、口に残る感じはしませんでした。
昆布本来の香りとうま味も強く感じます。昆布粉末の形をだし汁の中に残していますので、個人的には、味の濃い料理、汁の少ない料理にお勧めです。4g入りの個包装ですので、使いやすい一品です。
実際に溶かして、だし汁となった写真。
2–3、第3位 シマヤ 「こんぶだしの素」
3番目は、株式会社 シマヤ の「こんぶだしの素」です。北海道南産と日高産昆布粉末を使用。
原材料表示:
食塩、糖類(ぶどう糖、砂糖)、風味原料(こんぶ粉末、こんぶエキス)、デキストリン/調味料(アミノ酸等)
表示の順番を確認すると、これも2–2 ヤマキ 「こんぶだし」と同じように風味原料が3番目で表示していますが、2種類の糖を使って、昆布だしの甘味を作り出しています。
使用感:
顆粒タイプです。お湯をかけて、2~3回かき混ぜると溶けていきます。少し溶けないものがありましが、食感には問題ありません。甘味を感じ、豊かな昆布の香りがします。2種類の昆布を使っているので、味と香りのバランスがよく取れた一品です。
甘味が比較的強いので、お酢を使った、酢の物や漬物のような料理にお勧めです。
実際に溶かして、だし汁となった写真。
2–4、第4位 味の素 「ほんだし こんぶだし」
四番目は、味の素株式会社の「ほんだし こんぶだし」です。北海道産の真昆布粉末使用。
原材料表示:
食塩、砂糖、風味原料(こんぶ粉末、こんぶエキス)/グルタミン酸Na、塩化K、マンニット、イノシン酸Na、グアニル酸Na、コハク酸Na
原材料表示を見ると、昆布と昆布のうま味成分(グルタミン酸Na)、鰹節のうま味成分(イノシン酸Na)、椎茸のうま味成分(グアニル酸Na)、貝類のうま味成分(コハク酸Na)も含まれています。うま味の相乗効果を利用して、うま味を最大限度に引き出した配合です。
使用感:
溶かしやすい顆粒タイプです。溶けない昆布浮遊物は比較的に少ないです。このような浮遊物が少ないことで、料理の色に邪魔することがないです。例えば、吸い物や浅漬けには、素材本来の色も大切にしていますので、この昆布だしの素は適用です。さらに、うま味を非常に良く感じました、それはうま味相乗効果の効果だと思いました。
実際に溶かして、だし汁となった写真。
2–5、第5位 マルちゃん 「昆布だし」
五番目は、東洋水産株式会社(マルちゃん)の「昆布だし」です。北海道利尻昆布使用。
原材料表示:
糖類(乳糖、砂糖)、食塩、調味料(アミノ酸等)、風味原料(こんぶエキス、こんぶ粉末)、植物油
使用感:
サラサラした粉末タイプです。お湯を掛けると、すぐにサーと溶けていきました。この溶けやすいさは炒め物にも使いやすいです。また、味が整っており、甘く濃厚です。後味がしっかり残っています。味付けの失敗しにくくなります。補助的に醤油やみりんを加えれば、簡単にうどん汁ができ上がります。
実際に溶かして、だし汁となって写真。
3、料理による昆布だしの素の使い分け
商品名 | お勧めの料理 |
---|---|
リケン「素材力だし こんぶだし」 | 味噌汁 |
ヤマキ「こんぶだし」 | 合わせ調味たれ |
シマヤ 「こんぶだしの素」 | 酢の物 |
味の素 「ほんだし こんぶだし」 | お茶漬け |
マルちゃん 「昆布だし」 | 炒め物 |
3–1、味噌汁
味噌汁用のだしは「素材力だし こんぶだし」をお勧めします。
この商品は食塩無添加です。食塩相当量は、昆布由来の0.04gしか含まれていません。調味料や塩分の量は少ないので、料理によってだしの濃さも調整しやすいです。
味噌汁用にお勧めしたもう一つ理由は、味噌高塩分の調味料なので、塩分の低いだしを使えば、バランスよく調和できると思います。また健康にも良いことも理由の一つです。
材料:水もしくはお湯750cc
「素材力だし こんぶだし」 スティック1本
味噌汁の具 豆腐
味噌 75g (お好みの量)
作り方:
①鍋に水もしくはお湯を入れ、火をつけます。
②「素材力だし こんぶだし」スティック1本を投入します。
③一口サイズに切った豆腐を入れます。
④ひと煮立ちしたら、味噌を溶かしていきます。
⑤再度沸騰したら、すぐに火を止め、完成です。
3–2、合わせ調味たれ
ヤマキの「こんぶだし」は、味の濃い合わせ調味たれとして使うことをお勧めです。
この商品は、溶けやすいので、お酒や醤油の中でも溶けます。
例えば、焼いた肉巻きの味付けする時、煮込めないので、濃い目の合わせ調味料で絡めて炒めいきます。肉料理に使うと、昆布のうま味成分と肉のうま味成分がうま味の相乗効果を発揮して、さらに美味しく感じます。
豚ロース肉巻き
材料:豚ロース (薄切り) 、6枚、人参 1/2本、きゅうり 1本。
調味料:醤油 18g(大さじ 1)、みりん 18g(大さじ 1)、お酒 15g(大さじ1)、砂糖 6g(小さじ 2)、ヤマキの「こんぶだし」1袋。
作り方:
①人参と胡瓜を豚ロースの幅に合わせて、拍子木切りにします。
②豚ロースで巻きます。
③お酒以外のすべての調味料を混ぜ合わせます。
④フライパンに油を熱し、閉じ目を下になるように置き、転がしながら中火で全面を、焼き色がつくまで焼きます。さらに、お酒をかけ、蓋をして5分程度蒸し焼きにします。
⑤ ③をフライパンに流し入れ、絡めて炒めます。
⑥全体に絡めたら完成です。
3–3、酢の物(漬物)
株式会社シマヤの「こんぶだしの素」は、酢の物や浅漬けにお勧めです。
この商品は、より甘く感じた昆布だしの素なので、わざわざお酢を甘く味付けなくでも、簡単に酢の物を作れます。
トマトときのこの酢の物
材料:ミニトマト 150g(約14個)、きのこ 100g(1房)
調味料: お酢 80~100g、みりん 20g、オリーブオイル 15g、シマヤ 昆布だしの素 スティック1本。
作り方:
①爪楊枝でミニトマトを2~3箇所刺します。
②キノコの石つぎを取り、ほぐします。
③ミニトマトと一緒に、耐熱ボウルに入れ、4~5分加熱します。汁は捨てません。
④お酢、みりん、オリーブオイル、シマヤ 昆布だしの素を入れて混ぜます。
お好みで乾燥バジルやハーブを入れても良いです。
⑤自然に冷めるまで置きます。夏場は、冷蔵庫に入れます。
⑥冷ましたら、完成です。
3–5、お茶漬け
お茶漬けは味の素株式会社の「ほんだし こんぶだし」をお勧めします。
この商品は、昆布、鰹節、椎茸、貝類のうま味成分が含まれていますので、味のシンプルな具材には一番合います。
お茶漬けにすると、お茶のうま味成分テアニンと昆布だしのうま味成分とは仲間なので、より一層美味しくいただけます。
焼き鮭のお茶漬け
材料:白ご飯、焼き鮭、のり
調味料:「ほんだしこんぶだし」1/2本、お茶
作り方:
①白ご飯を茶碗に入れる。
②焼き鮭と海苔をの乗せる。
③1/2本の昆布だしの素を入れ、お茶を掛けて完成です。
3–6、炒め物
炒め物は、東洋水産株式会社の「昆布だし」をお勧めします。
粉タイプなので、炒め物に使いやすいです。特に野菜炒めがお勧めです。ほんの昆布の香りで、野菜本来の風味をカバーせずに、野菜の甘味を引き出してくれます。
さらに、調味料もしっかり配合されていますので、昆布だしの素だけでも十分美味しくいただけます
キャベツ炒め
材料: キャベツ 1/4(約250g)、クコの実 10粒前後、ニンニク 1片(ひとかけ)。
調味料: 油 少々、マルちゃん 昆布だし 2パック。
作り方:
①熱したフライパンに油をひき、スライスしたニンニクを入れます。
②ニンニクの香りが出たところに、ザク切りしたキャベツを入れます。
③キャベツのかさが少し減り始めたら、クコの実を入れます。そして、マルちゃんの昆布だし 2パックを入れ、よく混ぜます。
④キャベツはしんなりになったら、完成です。
最後に、
上記の5種類の昆布だしの素を購入し、常備調味料として扱うのは不現実と思いますが、最低、2種類あれば十分日常料理に対応ができます。
この2種類は第一位のリケン「素材力だし こんぶだし」と第6位のマルちゃん「昆布だし」です。
その理由は、
- リケンは味のバランスを壊さずに、だしの濃さ調節ができるためです。幅広い料理の対応ができます。
- マルちゃんは粉末タイプなので、炒め物まで対応できます。さらに、味がしっかり配合しているので、難しく味付けしなくても簡単に美味しい料理が出来ます。
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