イノシン酸の多い食品|天然食材から加工食品まで総まとめ及びその活用法

イノシン酸を多く含む食材は海産物と畜肉類です。そのうち海産物のイノシン酸含有量は畜肉類より多いです。

その理由は、鮮度がさがる過程でイノシン酸が出来るので、魚肉の方がより鮮度が落ちやすいため、イノシン酸が生じやすいと思われます。

そして、同じ素材でも、熟成をさせるとイノシン酸含有量が多くなります。

天然食材以外にも、加工調味料の中にもイノシン酸が含まれています。核酸調味料といい、もう一種類のうま味成分物質と混ぜ合わせて、複合旨味調味料としてスーパーで販売させています。イノシン酸の配合量により、高核酸調味料と低核酸調味料に区別されています。

天然食材のイノシン酸含有量を増やすには、「熟成」という方法があります。また、死後7時間の魚は新鮮な魚よりイノシン酸の含有量が多いです。

イノシン酸はうま味増強因子として、うま味相乗効果で良く使われています。この効果は世界中で注目されており、非常に期待できる物質です。

さらに、イノシン酸含有食品の活用例も公開していますので、ぜひ、読んでみてください。


1、食品中のイノシン酸

イノシン酸は海産物類と畜肉類に多く含まれています。海産物の中イノシン酸の多い順の上位3位はマグロ節、鰹節、煮干し節です。

 

 イノシン酸は鰹節のイメージが強いですが、実は一番多く含まれているからではなく、初めてうま味として発見されたのが「鰹節」からだからです。

 その他の海産物の含有量は

 同じ種類の海産物でも、熟成(燻製)工程を入れ、節にすると、イノシン酸の含有量は倍以上に増えます。

 畜肉類のイノシン酸含有量ランキングは、豚肉、牛肉、鶏肉となります。

  

基本的に海産物のイノシン酸含有量は畜肉類より多いです。

その理由は、イノシン酸は腐っていく過程でできる物質なので、海産物の生き腐れは畜肉類より早いからです。海産物は畜肉類よりも腐れスピードが早いからです。

その他のうま味成分の食材の記事はこちらへ「うま味が多く含まれている代表的な食材と相乗効果を生み出す組み合わせ


2、イノシン酸調味料

イノシン酸は人工的な方法でも作られます。うま味調味料として製造販売されています。核酸調味料ともに正式な名称は、イノシン酸ナトリウムです。これは、イノシン酸とナトリウムの結合品です。

作り方は、砂糖を作る時に生じた副産物を原料にして、イノシン菌、ATP再生菌のような発酵菌を使います。そして、ナトリウムを結合させたら、完成です。

スーパーで置かれるうま味調味料、グルタミン酸ナトリウム(もう一つのうま味成分物質)と配合しているものが多いです。複合旨味調味料と言います。スーパーで置かれているうま味調味料はイノシン酸ナトリウムとグルタミン酸ナトリウム(もう一つのうま味成分)を混ぜ合わせたものが多く、複合旨味調味料と言います。配合量によって、高核酸調味料と低核酸調味料と分かれています。


3、食品中イノシン酸の増やす方法

食品中のイノシン酸を増や方法は、「熟成」です。熟成の時間や温度は食材によって異なりますが、一般的に肉よりも魚の方が早く熟成します。

魚を例として挙げると、新鮮なものよりも適切な時間で寝かせた方がイノシン酸の含有量が増えていきます。この過程は、「死後硬直」といいます。硬くなっていく過程はATPをイノシン酸(IMP)変換されている過程となります。その後、身が徐々に崩れてきます。しかし、寝かせ過ぎるとイノシン酸の含有量は徐々に減少していきます。それは、イノシン酸はヒポキサンチンという臭み成分へ生まれ変わって行きます。

マグロとマグロ節、鰹と鰹節、あじ・いわしと煮干し節のイノシン酸含有量を見てみると以下の表の通りになります。

 

節と鮮魚の間に生じるイノシン酸含有量の違いは、含まれている水分の差だけではなく、基本的に、節となる魚は新鮮なものを使っていないことも原因の一つです。鰹節の製造をする際、カビつけという工程を入れるとさらにうま味成分をアップすることが出来ます。この工程も熟成の一つとなります。鰹節の製造工程に興味ある方、こちらへ「手間と時間をかけたこだわりの鰹節の作り方

一般社団法人全国すり身協会の試験による、魚のホッケ漁獲後0℃によるイノシン酸の変化量は、死後21時間ぐらいはピークとなり、そのあとは減少していく一方です。

 

つまり、新鮮な魚は身がしっかりしていて美味しいですが、死後しばらく置いてから調理したほうがうま味が増えるということです。しかし、ご家庭でわざわざ「熟成」させる必要はありません。魚を捕獲して、スーパーの店頭に並ぶ間にもイノシン酸は生成されているからです。


4、イノシン酸の利用法

イノシン酸はよくグルタミン酸と配合して使います。その理由は、単独で使っても美味しいですが、グルタミン酸と併用することによって、舌の「味蕾」により強くうま味を感じさせる効果があるからです。この効果は「うま味の相乗効果」と言います。イノシン酸はうま味増強因子となります。

4-1、うま味の相乗効果

うま味の相乗効果とは、異なるうま味成分を組み合わせて使う事で、感じるうま味が倍増する現象です。その中でも、アミノ酸系うま味成分(グルタミン酸)と核酸系うま味成分(イノシン酸、グアニル酸)の相乗効果は顕著です。例えば、鰹節と昆布の合わせだし、昆布と椎茸の合わせだしです。うま味相乗効果に関する記事はこちらへ「うま味倍増!イノシン酸・グルタミン酸・グアニル酸の相乗効果と食材

味の素株式会社のアミノ酸・核酸発酵技術開発の研究によと、グルタミン酸を9割に、イノシン酸を1割にすれば、最大のうま味を感じられます。

 

うま味の相乗効果は現在世界中に注目されています。栄養学の分野では、減塩料理への効果が期待されています。更に、この効果を利用することで、満腹感を得られることにより、食べる量が抑えられ、ダイエット効果への期待もできます。

4-2、イノシン酸食品の活用例

素材の組み合わせにより、うま味を最大限に引き出す代表例はやはり鰹と昆布の合わせだしと思います。それ以外の活用例も紹介していきます。

活用例1めんつゆは緑茶で伸ばす

緑茶は昆布と同様にグルタミン酸が豊富に含まれていますので、鰹節や鯖節で作っためんつゆと組み合わせると、いつものめんつゆよりずっと美味しくなります。また、緑茶の甘味とすっきりした味わいは蕎麦と相性が良いです。めんつゆの量を調節することで減塩も可能です。

 

活用例2生ハムとメロン

メロンの青臭みを消し、生ハムの塩味を和らげるという理由で、イタリアの定番前菜として有名な組み合わせです。メロンは果実類の中で、グルタミン酸の含有量も上位となり、100g中に220mgも含有しています。そのため、イノシン酸たっぷりの生ハムとはとても相性が良いのです。

 

活用例3茶碗蒸し

茶碗蒸しはだしを使っています。中でも、鰹節だしや煮干しだしとの相性が良いです。これは、卵のグルタミン酸と鰹節だし、煮干しだに含まれるのイノシン酸の組み合わせです。茶碗蒸しの具材と言えば、ホタテと椎茸が入っています。この2つの素材から、さらに、コハク酸とグアニル酸といううま味成分が出てくるのでより美味しくできます。

 

このように、イノシン酸は魚類と肉類に多く含まれています。更に、イノシン酸は生体の死後に生成した物質なので、寝かすことや熟成していくと増やすことが出来ます。

また、イノシン酸はうま味増強因子として発見され、うま味を強く感じさせる効能を持っています。このような発見は、料理の世界だけではなく、栄養学やダイエットの分野にも注目されています。


まとめ

イノシン酸多い食品は身近の食材や簡単な調理法でも利用できますので、ぜひ活用してください。イノシン酸の多い食品と活用例を知ることによって、より楽しい、健康的な食生活を送ることが出来ます。

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