鰹節の中厚削りとは?その魅力と出汁の取り方を教えます。

「鰹の中厚削りって何だろう…」

 

スーパーで色々な種類の鰹節を見かけるけれど、

どういった使い分けをするんだろう…と思うことはありませんか?

中厚削りは0.2mm~0.6mmの厚みの鰹節のことです。

香りが良く、程よい旨みの出汁が取れる、出汁取り専門の削り節です!

 

中厚削りを使ってだしを取ることによって、家庭でも簡単にお店のような味に深みとコクがあり、

香り高い出汁を取ることができます。

 

今回は「鰹の中厚削り」についてご紹介していきます。

この記事を読んで、ぜひ料理に「鰹の中厚削り」を使ってみて下さい。


1.中厚削りの魅力は、香りと味わいどちらも楽しめる出汁がとれること。

鰹の中厚削りを使って出汁をとると、香りが良く旨みの強い出汁がとれます。

出汁をとる削り節には

花かつお(薄削り)

・中厚削り

・厚削り

以上3種類の削り節が使われます。

それぞれの削り節の出汁には、それぞれの特徴・長所があります。

その中でも、中厚削りは他二つの出汁の良いとこどりの出汁がとれます。

 

そんな良いとこどりの中厚削りとは、いったいどんな物なのでしょうか。

 

1-1.鰹の中厚削りとは、0.2mm0.6mmの厚みの削り節

                                                        

中厚削りは、厚みが0.2mmから0.6mm程の削り節です。

花かつお(薄削り)よりも分厚い削り花は、そのまま食べるものではなく、

出汁取り専門の削り節となっています。

中厚削りは出汁とりに10分ほど掛かります。

香りもよく、うま味の強いだしがとれます。

 

スーパーなどでも市販されており、一般のご家庭でも出汁を楽しむことが出来ます。

1-2.花かつお(薄削り)、厚削りとの違い

1-2-1.花かつお(薄削り)

花かつお(薄削り)は0.03mm0.06mmくらいの薄さの削り節です。

そのまま食べたり、料理の上に掛けたりしても楽しめますが、

出汁とり用にも使われます。

 

花かつお(薄削り)から出汁をとる時は、短い時間でサッと出汁をとります。

そのおかげで、熱によって香りが飛んでしまわず、

香りの良い出汁をとることが出来ます。

1-2-2.厚削り

厚削りはおおよそ1mmの厚みの分厚い削り節です。

この厚みの削り節は、直接食べるようなことはありません。

厚削りは中厚削りと同じく、出汁取り専門の削り節です。

 

通常うまみの強いだしを取りたい場合は、

熱いお湯の中でじっくりと鰹節を煮出す必要があります。

 

花が分厚い厚削りは、出汁がとれるまでに時間が掛かります。

厚削りでだしをとる場合、だいたい10分~15分かけて行います。

じっくりと煮出す厚削りからは、うまみの強い出汁がとれるのです。

中厚削りはというと、厚削りよりも花が少し薄いため、

厚削りよりも短い煮出し時間でも、厚削りのようなうま味の強い出汁がとれて、

煮出し時間の短さから、厚削りよりか香りの良い出汁が取れます。

 

だから薄削りと厚削りの出汁の良いとこどりの出汁が取れるのです。

 

また今回、出汁のうまみを調べる為に、それぞれの出汁に含まれている窒素分を測定してみました。

うま味を感じさせる成分であるグルタミン酸などのアミノ酸は窒素の化合物です。

その窒素の量を測定することでうま味の量を計ることが出来ます。

                                  100mlあたり(自社試験)

 

中厚削りと厚削りの出汁に含まれている、窒素分はほとんど同じで誤差と言える違いです。

つまりこの二つの出汁のうま味の強さは、ほぼ同じと言えるでしょう。

 

一方で、薄削りの出汁に含まれている窒素分は、他の二つの約50%程であり、

明確に二つの出汁と比較して、うま味が弱いということが言えます。

うま味の成分は様々な要素が複雑に絡んでくるので、必ずしも窒素分が多い=おいしい

というわけではありませんが、中厚削りの出汁はうま味が強いと言えるでしょう。


2.中厚削りの活用方法

中厚削りを使って出汁をとることには、2つのメリットがあります。

・削り花を見て、どんな出汁がとれるかがわかりやすい。

・削り花が大きく程よい厚みなので、だしがらを利用して佃煮などの料理を楽しめる。

 

以上二つのメリットがあります。

2-1.どんな出汁が取れるか、見た目で判断できる。

鰹の中厚削りは、出汁を取る前にその花を見ることで、

どんな出汁が取れそうか判断することが出来ます。

上の写真のように、表面に色つやがあり形が大きく出ている中厚削りは、

鰹節に含まれている脂肪分が少なくて、

出汁が透き通り、上品な味わいになります。

 表面がザラザラしていて、形状もきれいな花ではなく、

ところどころでひび割れているような中厚削りは、

脂肪分を多く含んでおり、出汁が少し濁りますが、

うまみの強い出汁がとりやすいです。

 

どちらの出汁の方が優れているということはなく、

透き通った出汁なら、お吸い物や茶碗蒸しなどで、上品な香りを楽しみ、

濁りのある出汁なら、うどんなどに使って、醤油にも負けない味わいを楽しめます。

 

どんな出汁を使いたいか考えてから、それに合った中厚削りを選びましょう!

2-2.出汁をとった後のだしがらを再利用しやすい。

出汁を取った後の中厚削りは、まだまだ使い道があります。

出汁が出たあとでも、鰹節にはまだ魚のうま味が残っているので、

料理に再利用をしましょう。

 また、中厚削りは花が大きくてしっかりとしているので。

だしがらが菜箸で簡単にまとめて取れて、再利用しやすいです。

 

簡単な調理方法ですと、

だしがらを細かく刻んで、醤油、みりん、砂糖と和えて、

フライパンで水分が飛ぶまで炒れば、鰹節の佃煮が出来ます。

 

その他にもだしがらの利用方法を知りたい方はコチラ!

だしがらは栄養豊富!残った鰹節のだしがらを有効活用する方法


3.中厚削りを使った、おいしい出汁のとりかた。

中厚削りを使えば、誰でも簡単にだしを取れます。

用意するもの(味噌汁4杯分ぐらいのだしを作る場合)

・お湯    ・・・1L

・鰹中厚削り ・・・40g

・お鍋

・菜箸

 

3-1.お鍋にお湯を沸かして、鰹中厚削りを入れる。

お鍋に約1Lのお湯を沸かします。

この量で出汁をとると、最終的にはお茶碗4杯分くらいの出汁がとれます。

お湯が沸いたら、中厚削りを40g入れます。

しっかりと全体がお湯に浸かるようにしましょう。

中厚削りの花は大きいので、はみ出す場合は端をちぎって入れましょう。

3-2.10分間煮出す。

中厚削りを鍋に入れたら、コンロの火を調整して、

小さい泡がプクプク浮いてくる状態を保ちましょう。

この状態で10分程煮出すのですが、

 

茶碗蒸しなどの鰹節の香りを楽しみたい料理に使う場合は10分間

そばや味噌汁など、他に強い香りがあり鰹節のうま味を楽しみたい料理に使う場合は15分間

というように、出汁の使用目的に応じて煮出しの時間を変えましょう。

 

煮出している時の注意点が二つあります。

それは、蓋をしないこととかき混ぜないことです。

 

お鍋に蓋をすることで、湯気が閉じ込められて、

香りも逃げず出汁も蒸発しにくくて良さそうに思えますが、

香りと共に本来抜けていく雑味も残ってしまい、

出汁に魚特有の生臭さが付いてしまいます。

 

また、出汁を早く取りたいと思って、かき混ぜてしまってもいけません。

かき混ぜると出汁が濁ったり、雑味やエグ味の原因になったりします。

3-3.火を止めて3分程待ち、中厚削りを菜箸で取り出す。

煮出し終わったら火を止めて、3分程落ち着かせます。

この間も、出汁をじわじわと出ています。

最後にお鍋の底に沈んだ、だしがらを菜箸で取り除けば、出汁の完成です。

4.中厚削りを購入するならこちら!

小林食品株式会社:鰹中厚削り 1袋当たり20人分パック

選び抜かれた鰹節だけを遠赤外線で炙って、

生臭さの原因となる鰹節内部の水分をじっくりと飛ばすことで、

鰹の旨みを凝縮させています。

この中厚削りを使用してだしを取ると、

鰹節の旨みと香りの両方を楽しむことができます。

鰹節のだし取り用として、お勧めの逸品です。


5.まとめ

鰹中厚削りの特徴をまとめます。

・中厚削りの出汁は、香りと旨み両方が楽しめます。

・削り節の見た目で、どんな出汁が取れそうかわかりやすい。

・残っただしがらを再利用しやすい。

など、様々な良い点があります。

ぜひ中厚削りを使って、美味しい出汁を取ってみてください。

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