お味噌汁はおいしくて健康にもとてもいい料理です。でも作りすぎて一度に食べられないこと多くないですか?捨ててしまうのももったいないし、さりとて衛生面でも安心していただきたいですよね。
味噌汁の保存は冷蔵庫にいれましょう。具体的な方法は保存する量によって変えていきます。
- 一人分なら「小分け」にして耐熱のお椀に入れて
- 二人以上でいただく場合は鍋ごと冷蔵庫へ
この方法ならば手間もかからず、安全においしくいただけます。
一人分なら「小分け」にして耐熱のお椀に入れ、食べるときには小分けの一人分を器のままレンジで加熱して食卓へならべます。
二人以上でいただく場合は鍋ごと冷蔵庫で保存し、食べるときに鍋を火にかけて温めれば作り置きができて手間が省けます。
味噌汁の保存に心掛けたいことは腐敗の主な原因である腐敗菌の繁殖温度帯にとどまる時間をなるべく短くすることです。
味噌汁に限らず、食品を食べられなくする原因は細菌やカビ菌類です。これらの菌のほとんどが15℃~45℃の状態で活発に繁殖し、みそ汁を食べられない状態にしてしまいます。食品を安全に保存するためにはこの温度帯を避けて保管することが大切です。
手軽ににおいしく、衛生面でも安心してみそ汁を保存できる方法を詳しくご紹介します。
1. 味噌汁の保存は冷蔵で
食べきれなかった味噌汁は冷蔵庫で保存しましょう。
1人暮らしまたは一人だけで食事をとるのなら、そのままレンジにかけられる耐熱のお椀に一食分ずつ取り分けて、何人かで食卓を囲むのならばお鍋のまま、冷蔵庫で保存しましょう。
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一人でいただく場合は | 耐熱のお椀で食卓へ | |
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二人以上でいただく時は | 鍋のまま冷蔵庫に入れましょう。 |
1-1 一人分なら小分けで
一人暮らしの場合または家族で住んでいても時間が合わなくて一人で食べる事が多いようなら、一人前ずつ小分けで保存した方が食べる時も便利です。
1食ずつよそったら、すぐにラップをぴっちりかけて腐敗のもとになるような菌の侵入を防ぎます。
人肌程度に冷めたら冷蔵庫へ入れます。菌の繁殖温度帯にとどまる時間をなるべく短くするのがポイントです。小分けにすれば早く冷めるメリットがあり、保存には好都合です。
いただくときは器のままレンジにかけてそのまま食卓に並べます。したがって器はカフェボールのような耐熱のお椀状のものを選びましょう。
冷蔵庫から出したらラップを少し開けて、レンジの温め途中の吹きこぼれを予防します。
ある程度温めたらお椀の中身を軽く混ぜて、もう一度レンジにかけます。温めムラをなくし、熱々をいただきましょう。
1-2 2人前以上なら鍋ごと冷蔵庫へ
2人分以上のみそ汁を保存する場合はふたをして鍋のまま冷蔵庫に保存しましょう。一人前ずつ小分けにすると手間もかかりますし、冷蔵庫の保管場所が広く必要になってしまいます。
冷蔵庫にしまう前になべ底を水に浸して粗熱を取ってから冷蔵庫にしまいます。
熱いみそ汁の入った鍋をいきなり冷蔵庫に入れると庫内の温度が上がって、他の食品に悪影響を及ぼします。数分でよいので冷ますことが大切です。急速に冷ますことができる、急冷エリアのある冷蔵庫なら理想的です。
味噌汁を食べる時にあらためて鍋ごと火にかけて温めていただきます。
温めなおす際には沸騰させないことが大切です。せっかくの味噌の風味ややだしの香りが飛ばないようにしましょう。
2.常温保存は1日が限界
味噌汁の常温での保存は室温にもよりますが、1日限りとしましょう。味噌汁を腐らせるは主な原因は細菌やカビなどです。それら腐敗菌は一つの細胞からできている生物です。たとえたった一つの細菌でもそれが次々に分裂し、条件によっては7時間後には数万個にも増えてしまうこともあります。
確実においしく安全なみそ汁に食べるために常温での保存は1日が限界です。
2-1腐敗菌の好きな温度帯を外す
ほとんどの腐敗菌は75℃で死滅します。できあがったばかりのみそ汁の温度は80℃を超えていますので、ほぼすべての腐敗菌は死滅している状態です。
そこから徐々に温度が下がるにつれて、増殖できる腐敗菌の種類が増えていきます。菌は37℃前後、42℃~10℃の温度帯で活動のピークとなります。
さらに温度が下がるとその増殖のスピードはゆっくりになっていきます。
したがって腐敗菌が活発に増える42℃~10℃の状態にみそ汁を置かないこと。もしくはその状態をなるべく短時間にすることが安全な保存のためには重要です。
3.冷蔵庫でも3日前後
一般的に冷蔵庫内の温度は1℃~5℃に設定されていると思います。ほとんどの腐敗菌は増えませんが、わずかながら活動はしていて減ることはありません。
また、冷蔵庫の開け閉めの際に庫内の温度が上がることもあり、食べ物を腐らせる腐敗菌は冷蔵庫の中でも少しずつですが繁殖します。
そのため冷蔵庫での保存も3日を限度に食べきりましょう。
参考文献 「絵でわかる食中毒の知識」 伊藤武・西島基弘著 講談社
「食べ物はなぜくさるのか」 山崎慶太著 大月書店
4.まとめ
ごはんと熱々のみそ汁の組合せは和食の王道です。しかも栄養のバランスが良いみそ汁は作り置いて上手に保存できれば健康つくりにも役立ちます。
今回紹介した保存方法は味噌汁だけでなく他の食品にも応用できます。
大切な食品をおいしく無駄にすることなく最後までいただきましょう。
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