手軽に簡単おいしい!写真で見るイチから作る煮干しだし取り方

煮干しだし

煮干しだしの取り方や使い方を知りたいなんて思ったことはありませんか?

煮干しだしはとても栄養素が高くカルシウムや鉄分を多くとることができるおだしです。栄養だけではなく味もしっかりとしていて魚介の香りを強く感じることが出来るのが特徴のおだしなんです。

使い方としては「みそ汁」や「お雑煮」、「ラーメンだし」といったものに多く利用されることがあります。おいしいだしを取れて更に健康に良いなんて最高ですよね。

だしをとる時にこの特徴を活かせるようにだしの取り方をいくつか紹介していきたいと思います。是非、だし取りをする時の参考までに使ってみてください。


1.煮干しだしはどんな料理にも合わせることができる万能だし

煮干しだしは一言で言ってしまえば「魚介系だし」という言葉が伝わりやすいのかと思います。だしとしては味が濃く、魚の香りを強く感じることができ、どんな料理にも合わせることができます。ちなみに私は味噌汁のだしに使うのが一番のおすすめです。

魚介系が好きだ!という人には持って来いのだしと言えるでしょう。

煮干しというと魚にもいろいろと種類があるので「○〇煮干し」という表現がいくつかありますが、一般的に煮干しだしとして用いられるのは片口いわしを原料とした「片口煮干し」です。

また、この煮干しについてですが、私が調べたところ、地域によっては呼び方が異なることがありました。一般的に東日本では「煮干し」と呼ばれていて、西日本では「いりこ」と呼ばれるそうです。呼び方の違いについてはどちらも作り方は同じなので地域によって呼び方が違うだけという認識で良いと思います。

1-1.煮干しだしは魚の香りが強く、濃いだし

煮干しだしは味が濃く、魚の風味が感じられ、どんな料理にも負けないだしがとれます。

煮干しだしには強い旨味、コクとまろやかさが兼ね備わっていてなにより魚の香りが強いです。

ですからどんな料理の味付けにも負けない濃いだしを取ることが出来ます。

同じ煮干しでもいくつかの種類があって、小さい物は2.5cm程、大きいもので11cm程のものがあります。この大きさの違いでだしの濃さや風味に違いもでます。

大きい物ほど旨味が増すと言われていますので「うどんだし」には大きい煮干しが好まれます。逆に小さい物はあっさりとしただしが取ることができるので、「煮物」なんかに良く使われることがあるそうです。おつまみとしてそのまま頂くのも悪くありません。

1-2.煮干しだしはカルシウムが豊富で健康に良い

味だけではなく煮干しだし自身、栄養素も高く、疲労回復や代謝を高める効果があるなど、体に良いと言われています。

特に煮干しに含まれるカルシウムは豊富で、煮干し10g中にはカルシウムが200mg近くも含まれているのだとか、近代、慢性的なカルシウム不足と言われている日本人には健康を保つ為に欠かせない食材だと言っても過言ではありません。


2.煮干しだしを取る前準備がおいしいだし取りのポイント

渋みを残さず、おいしい煮干しだしを取る為には前準備がとても大切になります。銀白色の煮干しを使い、頭を取り、煮干しの中にあるワタを取る。

これがおいしいだしを取る為に必要な前準備のポイントです。  

2-1.煮干しは銀白色で割れていないものを選ぶ

だし取りに使う煮干しは見た目で判断することができます。

①良い煮干し

全体的に光沢のある青みがかった銀白色で背が青黒く、頭の付け根がしっかりとくっついているものです。お腹の部分が「く」の字に曲がっているものは、ゆでられる直前まで生きていたあかしですのでより新鮮な状態でゆでられた煮干しとなります。

②避けた方が良い煮干し

腹などが黄色く変色しかかっていたり、お腹の部分が割れている煮干しは避けましょう。古くなって油焼けしている可能性があります。油焼けとは、油が酸化し、酸化生成物がアミノ酸と結びつくことによって色、香り、味に影響することを言います。

家庭での保存状態が悪い場合にもこうなってしまうことがあります。煮干しは熱と湿気に弱いので保存の際には必ずタッパーなど密閉性の高い物(除湿剤も入れると尚よい)にいれて冷凍庫に保存しましょう。

2-2.煮干しの頭とワタを取る

  まず、だしを取る為に必要な煮干しの数分だけ煮干しの頭とワタをとっていきます。

①写真のように、煮干しの胴体と頭をつかみます。

  山折りするようにすると「ポキン!」と取ることができます。

  

②胴体を割り、中のワタを取っていきます。

  写真のように煮干しの背中を親指で潰すように押すことで胴体を簡単に割ることができます。

  

③胴体を割ったらお腹の方を向けて、中にある黒いワタを取ります。

 

分けてみると、1本の煮干しが写真の右側のようになります。

 

④だし取り用として使用するのは下の写真にある、頭とワタを抜いた胴体のみを使用します。

  

時間が無くてここまでやっていられないということであればそのままでも構いませんが、この下ごしらえをせずにだしを取ろうとすると、だしに雑味やえぐみといったものが出てしまいやすくなるので出来ればしっかりと頭とワタを取ることをおすすめします。


3.煮干しだし取り方

取り方は簡単で、煮干しの下ごしらえをしたあと、水100㎖に対して煮干し2尾分をいれて待つだけ。だしの量を100㎖増やすたびに2尾分入れていけば良いと考えて下さい。

その中でも、すっきりとした雑味の出ないだしが取る事のできる水出し方法と煮干しの旨味や風味をより引き出すことのできる煮だし方法があるのでお好みで試してみて下さい。

3-1.水出しは水に煮干しを入れて待つだけ

  • 水…1000㎖
  • 煮干(頭・ワタ取りしたもの)…30g

水100㎖増やすのに対して2尾分追加してください、煮干しを入れたものをラップで包み冷蔵庫で12時間以上おいておくだけで完成です。

水出しで取った煮干しだしは雑味の無いすっきりとした味のだしになります。

3-2.煮出しは沸騰後78分煮出して完成

あらかじめ水100㎖に対して2尾分、煮干しを入れたものを30分ほど漬けておきます。こうすることで煮干しの旨味をより引き出すことが出来ます。

①30分程漬けたものを鍋に移し、強火にかけ、煮たしていきます。

②沸騰したら鍋の中のアクを取りながら中火に変えて7分~8分ほど煮出し、じっくりだしを取っていきます。

③5分ほど経過したら火を止め、煮干しを取り出していきます。 

取り出す際はキッチンペーパーを使い、下の写真のようにこしていくようにしましょう。

④1リットルの水に対しておおよそ700ミリリットルのだしの完成です。


4.昆布を使った合わせだしで雑味を消して、旨味をあげる

煮干しとの合わせだしで私のおすすめは「煮干し×昆布」の組み合わせです。

煮干しだしだけでも充分おいしいだしは取ることができますが、昆布と合わせてだしをとることで煮干しだしにより深いだしを作ることができます。

4-1.煮干しと昆布の合わせだしの取り方

  • 水…1000㎖
  • 煮干(頭・ワタ取りしたもの)…30g
  • 昆布…10g

煮干しの旨味と香りに合わせ昆布特有の旨味が相乗効果として雑味を無くし、甘みを感じることが出来て、煮干し単体のだしに比べ、より上品なだしを取ることが出来ます。

①先ほどと同様に30分程水につけておきます。

②30分程水漬けしたら沸騰させていきます。

③沸騰したら鍋の中のアクを取りながら中火に変えて7分~8分ほど煮出し、じっくりだしを取っていきます。

7分~8分経ちましたらキッチンペーパーを使い、だしのみを取り出して完成です。

煮干しの旨味と香りに合わせ昆布特有のうまみが相乗効果として雑味を無くし、甘みを感じることが出来て、煮干し単体のだしに比べ、よりうまみの多いだしとなります。

更に昆布を使うと煮干し特有のくさみがほとんど出なくなるので、より上品なだしを取ることが出来ます。


5.余っただしは製氷機に入れ冷凍保存

余っただしは凍らせておくことで3週間持たせることが出来るので製氷機やフリーザーバックに入れて冷凍保存しておきましょう。

この時にあらかじめ分量を決めて保存しておくことで次の使用時に使いやすくなるので使いやすい分量に分けて保存しておくことをおすすめします。

凍ったらタッパーに移し替えて保存しておくと良いでしょう。

時間が経つことでその分、だしの風味を変化させていってしまうので出来ることならなるべく早く使用しましょう。

使用時は使用する前日に冷凍庫から冷蔵庫へ入れておくことで1日置けば使う分だけ解凍して使うことが出来るようになります。例えば「味噌汁が飲みたい」なんて時に解凍して味噌を混ぜるだけで、即席簡単おいしい味噌汁の完成です。

せっかく上手に取れたおいしいだしなのですから余ってしまったからと捨ててしまうのではもったいないので、このように次回に使いまわしていただけたら幸いです。


まとめ

おいしいだしを取り、上手に使っていく為に必要なポイント4点

・煮干しは目で見て判断しよう
・下ごしらえをしよう
・雑味が気になる場合は昆布と合わせてみよう
・余っただしは用途に応じて凍らせて再利用しよう

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