箸の数えかたって、「本・膳・組」どれが正しいの?
箸を数えるときにいろいろな単位を聞くたび、「あれ!?どうやって数えていたっけ・・・」と迷ってしまいますよね。
箸は一膳で数えることは知っているけど、本とか組で数えているのも聞いたことがあるけど・・・
ここでは、元板前で箸を触る機会が多かった私が、箸の数え方の違いとどうして数え方が違うのかに付いて、お話しさせていただきます。
1.箸の数え方
箸の数え方には、『膳・本・組・揃え・具』がありますが、箸の数え方は箸の種類や使用前後で変わります。
ここでは場面によって変わる箸の数え方をお話いたします。
食事を食べる箸は、“膳”で覚えておけば間違いありません。
また、食事以外で使用する箸は“組”で覚えておけば良いでしょう。
1-1 一膳で数えるとき
お箸を『膳(ぜん)』で数えるときは、食事をおこなうかどうかが重要になります。
食事をする際に使う箸2本を「一膳(いちぜん)」といいます。食事をおこなうかどうかとは“食べ物を口に運ぶために使う箸”とのことです。
1-2 一本で数えるとき
『本(ほん)』で数えるときは単体での箸になります。箸1本とは2本で一膳となる箸の片方だけを数えるときに使用します。また、割られていない割りばしや購入し袋に入った未使用の箸も1本と数えても問題ありません。
コンビニで「お箸は何本ご利用ですか?」と聞かれ、「1本お願いします。」と答えることは正しい箸の数え方と言えます。しかし、食事で使用する箸なので「一膳おねがいします。」と答えても間違いではありません。
未使用の割り箸は、『本・膳』で数えても問題ありません。
片方の箸だけを数えるときは、『本』で数えます。
※写真は『一本箸』
1-3 組・揃え・具で数えるとき
膳で数える箸は食事の際に“食べ物を口に運ぶ箸”とお話ししましたが、『組(くみ)』で数えるときは、料理を作るときに使用する「菜箸」や「火箸」を数える際に使われます。数え方は「ひと組」や「一具(いちぐ)」「一揃え(ひとぞろえ)」とも数えます。道具として使用する箸を数えるときに使われます。
2.箸の数え方の意味
食事で使用する箸の数え方は「膳」の単位を用いた数え方が一般的ですが、膳と数えられるようになったのは理由があります。
日本の食文化の中、とりわけ鎌倉時代になると食事の作法が取り決められ、食事を提供するお膳が一般的となりました。
このお膳には一つの箸が添えられているため、箸の数え方が「膳」になったといわれています。
3.まとめ
箸の数え方は、場面によって数え方がかわりますが、食事で使う箸か・道具として使う箸かで数え方が変わってきます。
場面によって数え方を使い分けるとスマートといえるかもしれません。
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