離乳食初期(生後5~6ヶ月)は、昆布だしから始めるのがおすすめです。
食材だけでは、なかなか食べてもらえなくなってきたときに、昆布だしを足してあげましょう。
うま味がでて、食べやすくなります。
じつは、昆布に含まれている旨味成分の「グルタミン酸」は、母乳に含まれる成分と同じなのです。
離乳食初期にぴったりのうま味ですね。
また、昆布だしは、アレルギーを発症しにくく、安心して赤ちゃんにあげることができる食材だからです。
(昆布は、国で決められた特定アレルゲン7品目・推奨20品目に入らない食材です。)
昆布だしは、天然の昆布から取るのがおすすめです。
赤ちゃんのころから顆粒だしを使うと、顆粒だしに添加されている塩分などで濃い味を好むようになるからです。
昆布だしの取り方と、離乳食の注意点をご紹介します。
目次
1.はじめてでも簡単!昆布だしの取り方レシピ
1-1.材料
- 昆布:10cm(約10g)
- 水:1L
1-2.昆布だしの取り方
(1)昆布の表面を固く絞った布巾で汚れを取る
だしを取る時にお湯の中で昆布がもとに戻るのですが、この時昆布の“しわ”の中までしっかりと汚れをふき取っておかないとお湯の中に異物が入ってしまう事があります。赤ちゃんに安心してあげられるように丁寧に拭きっとっておきましょう。
(2)鍋に水と昆布を入れ10分以上おく
昆布は、10分以上置きます。
※ポイント:昆布は鍋に火をかける前に入れます。
(3)弱火にかけ鍋底に泡がでてきたら昆布を取り出す
昆布のうま味成分は、「グルタミン酸」で、母乳にも同じ成分が入っています。
グルタミン酸は、60℃で最も抽出され、80℃以上になると抽出されにくくなるので、このタイミングで昆布を取り出すのがポイントです。お湯が沸騰してしまうと、うま味も抽出できなくなり、昆布にぬめりが出てきます。
昆布を取り出したら臭みをとる為、一度沸騰させます。
また、加熱させておけば、赤ちゃんにも安心して食べてもらえます。
※ポイント:弱火でじっくり
※ポイント:沸騰直前に取り出す事で、ぬめりが出ません。
※ポイント:昆布を取り出した後に、再沸騰させることで昆布のにおいを消します。
2.離乳食で昆布だしを使う時の注意点2つ
2-1.離乳食は必ず加熱
まだ抵抗力の弱い赤ちゃんの食べ物は、食中毒などをおこさない為にも、必ず加熱してあげましょう。
大人にとっては大丈夫な菌であっても、お腹を壊すこともあります。
昆布は、煮出しではなく水出しだけでも利用できますが、食材を煮る段階で、必ず加熱しましょう。
加熱することでアレルギーを軽減できるので、安心してあげられます。
冷蔵庫や、冷凍庫に保管した場合も同じく、利用する際には加熱します。
2-2.昆布の量は少なめ
赤ちゃんの味付けは、まだまだ薄くて大丈夫です。
昆布だしも、1食に大さじ一杯足してあげるくらいで十分です。
下の表面には「味蕾(みらい)」と呼ばれる器官があり、大人になるにつれて減っていきます。
赤ちゃんはまだいっぱい残っています。
この時期に濃い味付けに慣れてしまうと、大人になるにつれて濃い味を好むようになり、生活習慣病になりやすくなると言われています。
また、昆布にはヨウ素がたくさん含まれています。
必要な栄養素なのですが、取りすぎもよくないと言われていますので、濃くならないように気をつけましょう。
3.昆布だしの保存方法
離乳食用のだしを毎回とるのは大変ですね。
また、少ししか使わなくて余ってしまうことも多いです。
そんな時の保存方法をご案内します。
冷蔵保存と、冷凍保存の2つの方法をご案内します。
ただし、どちらの保存方法の場合も、離乳食で食材を煮るときに一緒に加熱します。
【冷蔵保存の場合】
冷蔵保存は、長期保存はできませんが、使いたい時にすぐ使えて便利です。
前日に前もって作って冷蔵庫で保存しておけば、すぐに使えます。
作っただし汁をよく冷まし、ピッチャーやタッパーなどの保存容器に入れ、冷蔵庫で保存します。
2日以内に使い切ってください。この期間はあくまで目安であり、鮮度が約束されているものではないのでご注意ください。
【冷凍保存の場合】
冷凍保存は冷蔵保存より長期保存ができるので、作り置きにとても便利な保存方法です。
冷蔵保存と同じようによく冷まし、フリーザーバッグ、製氷器、タッパーなどに入れ、凍らせて保存してください。冷ましただしを製氷皿に入れ“だし氷”として冷凍保管しておくことをお勧めします。
冷凍しておけば使いたい時に使いたい分量だけ鍋に入れればすぐに解凍が出来ます。
3週間程もちますが、冷凍庫内のにおいが移ってしまうこともありますので、なるべく早く使い切ることをお勧めします。
4.まとめ
離乳食初期(生後5~6ヶ月)は、昆布だしを試してみてください。
うま味がまして、食欲がでますし、天然の食材で安心して食べさせることができます。
昆布だしは、食材を煮るときなどに少量を使って、加熱して使ってください。
昆布だしを加えることで、素材だけのときより、食欲がでて、たくさん食べてくれるとうれしいですね。
この時期は、離乳食をあまり食べなくても、ミルクで十分に栄養がとれますので、一口つづでも食べて、味覚をゆっくり育てていきましょう。
何より、赤ちゃんが楽しく食事をする時間になるといいですね!
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