スルメで出汁をとると、おいしいだしが取れます。
出汁には、香ばしさとともに、イカメシを食べているような魚介の味がします。
しかも、だしを取ったスルメもそのまま料理に利用できて一石二鳥。
一部地域では雑煮に利用されています。
また、味噌汁や、鍋、雑炊や炊き込みご飯、最近では、ラーメンに使われることもあります。
余ったスルメがあったり、硬くてスルメが食べられないなど、お手元にスルメがあったら是非試してみてください。
目次
1.スルメの出汁の取り方
1-1.準備するもの
- 水:1000cc
※1時間弱火にかけるので、取れる出汁は400cc位になります。(目安:お味噌汁1杯200cc) - スルメ 細切り:10~12本程度(約30g)
※分量は目安です。スルメの味をしっかり出したければ量を増やします。 - 鍋
1-2.スルメを細切りにする
スルメを繊維に沿って1~2cm位の細切りにします。
繊維に沿って切った方がより旨味がでます。
足の場合は、一本ずつにします。
【ポイント:繊維に沿って細切りにします】
1-3.スルメを常温の水に1時間つける
スルメを常温の水に1時間つけます。
スルメは、最初の1時間にアミノ酸が多く出ます。その後は、ゆっくりと出て、3時間を過ぎると減少します。また、長い時間つけるとスルメの特臭が強くなります。
1時間くらいがベストです。
【ポイント:水につけるのは1時間程度。長い時間つけない】
ここまでで、おいしいスルメの出汁がでます。
さらに、旨味を引き出すために、もうひと手間!
火にかけます。
1-4.1時間、加熱する
水につけたスルメを1時間、弱火で加熱します。
旨味成分は、1時間で、ほとんど溶け出します。
短い時間では、旨味が出し切れませんので、じっくり待ちましょう。
1時間30分ですべて出し尽くして、それ以上では大差がありません。
【ポイント:1時間、加熱するとさらに旨味が引き出される】
完成です。
2.スルメ出汁が利用される料理
スルメ出汁は、石川県の「加賀雑煮」や熊本・博多・佐賀・岡山などの一部でも作られています。
また、味噌汁や、鍋、雑炊や炊き込みご飯、最近では、ラーメンに使われることもあります。
鍋や、雑炊、炊き込みご飯に利用する場合は、料理の過程で、加熱するので、1時間ほど水につけた後、そのまま利用すると便利です。
一番のおすすめは、炊き込みご飯です。
ごはんにイカの旨味がでて、とってもおいしいからです。
炊飯ジャーに、お米と食べやすい大きさに切ったスルメ・醤油・お酒を入れて、一時間位水につけた後に、ジャーのスイッチを押すだけです。
1時間の加熱は、炊飯ジャーが、あなたの代わりにやってくれるので簡単です。
ぜひ、料理に使ってみてください。
3. スルメの足で出汁を取るべき理由
出汁を取った時に、一番美味しいと感じられるのは「足」です。
部位別で出汁を取った時に、アミノ酸が一番抽出されるのは、ヒレ、ついで足でした。
ただし、ヒレは、濃厚すぎることと、いか特有の臭いが強いので、味覚テストで1位になれませんでした。
味覚テストで一番おいしいとされたのは、58%で「足」でした。
どの部位を使っても出汁がでますので、好み等でうまく使い分けてください。
参考資料:家政学雑誌 Vol.9 No.1(1958) 煮出汁の研究(第3報)
4.さいごに
スルメの出汁は、ご当地のお出汁として、利用されてきました。
アミノ酸たっぷりの旨味のある出汁が取れます。
お鍋を煮るとき、炊き込みご飯を作るときなど、是非料理に活用してみてください!
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