長芋には血糖値上昇を抑える効果がある!その理由を徹底解説

以前テレビ番組でも紹介されて話題になった「長芋に血糖値上昇を抑える効果がある」は本当なんでしょうか。

長芋には確かに血糖値上昇を抑える効果があります。その要因となる成分はレジスタントスターチ(消化吸収されないでんぷん)です。消化吸収されないのですから、血糖値を上げにくいのはもちろんですが、重要なのはこの成分が他の物質の消化吸収を遅くするという働きです。

ですから、長芋を単体で食べるのではなく、1食のメニューの1品として上手に取り入れることが大切です。

血糖値が気になっている方は、解決のヒントが見つけられると思います。

それでは、順番に見ていきましょう。


1. 長芋が血糖値上昇を抑える要因はレジスタントスターチ

レジスタントスターチとは「健康なヒトの小腸内で消化吸収されないでんぷん」のことです。

レジスタントスターチの効能は、他の物質の消化吸収の速度を抑えることにあります。つまり、これを含む長芋をおかずの一品にすると一緒に食べるご飯や他のおかずの消化吸収の速度を遅くして、血糖値の上昇を抑えるのですね。
また、長芋を生ですりおろさない状態が最も多くレジスタントスターチが含まれていることが実験により分かっています。

これからお伝えすることは以下の論文に基づいています。

引用
日本調理科学会誌
ナガイモの加熱温度と調理形態の違いによるレジスタントスターチ量についてhttps://www.jstage.jst.go.jp/article/cookeryscience/53/5/53_330/_article/-char/ja/

1-1 レジスタントスターチの効能は一緒に食べた他の食品の吸収速度を抑える

レジスタントスターチは、小腸内でほとんど吸収されませんから、血糖値上昇という現象を起こしにくいと言えます。

さらに、これが重要なことで、「他の物質の消化吸収の速度を抑え、血糖値抑制作用や血液中コレストロール及び中性脂肪の低下などが見られることから、糖尿病などのメタボリックシンドロームの予防に有効です。

実は、その食品自体が血糖値上昇を抑える効果が長芋よりも大きい食品はけっこうあるのです。(2章でお伝えします)

しかし重要なのは、赤文字にした「他の物質の消化吸収の速度を抑え」という所です。長芋は一緒に食べた他の食品の消化吸収の速度を抑えるということで、1食のメニュー全体に影響を与えるということですね。

1-2 生(非加熱)ですりおろさない状態が最も多くレジスタントスターチを摂取できる

生(非加熱)と加熱後の比較
長芋を生(非加熱)と加熱後で比べると、形状にかかわらず生の方がレジスタントスターチ量が加熱後のものの56倍ある

生同士で、形状が半月切りとすりおろしの比較
半月切りのレジスタントスターチはすりおろしのものより約1.7含まれている。

従って、「生ですりおろさないで食べると最も多くレジスタントスターチを摂取できる」と言えます。


2. 長芋単体が血糖値上昇を抑える効果を表す数値は中くらい

1-1でお伝えしたように、長芋が血糖値上昇を抑えると言われるのは、レジスタントスターチが一緒に食べた他の食品の消化吸収の速度を抑制するからです。

しかし長芋を単体で大量に食べるのは血糖値上昇を抑えることになりません。
長芋自体のGI値はそれほど低くないことも覚えておく方が良いでしょう。

GI値は、血糖値上昇を抑える効果を表す指標です。
GIとはグリセミック・インデックスの略で、食品に含まれる糖質の吸収具合を示し、摂取2時間までの血糖値の濃度を計ったものです。

長芋のGI値は65です。
GI値が高い食品は、一気に血糖値を上昇させ、低い食品はゆるやかに上昇させます。

高GI食品:GI値が70以上の食品
中GI食品:GI値が5669の間にある食品
低GI食品:GI値が55以下の食品

このことを踏まえ、以下の表をご覧ください。

食品名

種類

GI値

菓子パン(あんぱん)

パン類

95

フランスパン

パン類

93

食パン

パン類

91

じゃがいも

いも・野菜類

90

白米

ご飯類(炊いた状態)

84

バターロール

パン類

83

にんじん

いも・野菜類

80

うどん

めん類

80

赤飯

ご飯類(炊いた状態)

77

やまいも

いも・野菜類

75

とうもろこし

いも・野菜類

70

長芋

いも・野菜類

65

さといも

いも・野菜類

64

中華めん

めん類

61

そば

めん類

59

さつまいも

いも・野菜類

55

 

肉類・魚介類

50未満

 

キノコ類

40未満

 

海藻類

30未満

GI値は糖質の吸収具合をしてしますから、当然ご飯類、パン類、めん類など主食となり得る糖質が多い食品で高い数値が出ていますね。いも類も糖質が多い食品なので、上の3種類に次いで高くなりがちです。

長芋のGI値は65で、中GI値に含まれます。

参照 
血糖値とGIの関係性 大塚製薬
低GI値の食品がおススメ 医療法人わかと会


3. 健康に良い長芋の摂取方法

① 生ですりおろさないで大きめに切って食べる
2-1でお伝えしたように、この状態が最も多くのレジスタントスターチを含んでいるからです。

② 1回の食事の中で先に食べる
他の食品よりも先に食べて、体の中にレジスタントスターチを入れておいた方が効果が大きくなるからです。

ただし、摂りすぎには注意しましょう。長芋に含まれるでんぷんが全部レジスタントスターチという訳ではありませんから、摂りすぎは太る原因になる可能性もあります。

1日に約100gを目安にするのがお勧めです。


4. まとめ

いかがでしたか。
1章でお伝えしたように、長芋が血糖値を抑える要因はレジスタントスターチにあります。その効能は一緒に食べた他の食品の消化吸収の速度を抑えることです。
従って長芋は他の食品と一緒に食べることで、血糖値の上昇を抑える効果を発揮すると言えます。

ただし2章でお伝えしたように、長芋を単体で食べても、血糖値上昇を抑える効果は大きくありません。なぜなら長芋自体のGI値は中GI値に属し、それほど低くないからです。

さらに生で、すりおおさない状態が最もレジスタントスターチが多く残ることが分かりました。

なので、1食のメニューとしてはサラダの1品として大きめに切るだけの状態(とろろもすごく美味しいですが血糖値上昇を抑えるという観点では)で食べるのが良いですね。

 

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