お蕎麦屋さんで食べるような美味しいお蕎麦を家庭でも食べたいと思いませんか?
本当に美味しいお蕎麦屋さんは、そばだけでなく、そばつゆがおいしいのです。
お蕎麦屋さんの「そばつゆ」の味を出すには、大きく2つのポイントがあります。
ポイント1:「かえし」と「出汁」を別々に作って合わせる
市販のめんつゆは、あらかじめ、かえしと出汁が合わさっているので、味がぼやけてしまうのです。
「かえし」と「出汁」を別々に作って合わせれば、驚くほど美味しい「そばつゆ」が作れます!
ポイント2:そば専用の「かえし」と「出汁」を作る
そばの「かえし」はみりんと砂糖の量が多く、そばの風味に負けない濃いめの味付けです。
「出汁」は、そばつゆにピッタリの「混合厚削り」を使うことで、かえしに負けない味が出せます。
難しい技術は必要ありません!
多くの蕎麦屋さんに、削り節を提案するプロが、
ご家庭で、プロ並みのそばを楽しめる「そばつゆ」の作り方を紹介します!
目次
1.「そばつゆ」は「かえし」と「出汁」からできている
「そばつゆ」を作るには、「かえし」と「出汁」を合わせて作ります。
寝かしてあった「かえし」に作りたての出汁を合わせます。
「かえし」はそばつゆをつくる、調味料の素。原液のようなものです。
つけそばを作るにも、かけそばを作るにも「かえし」が必要になります。
かえしと出汁は次の比率で合わせます。
〔かけそば/温かいそばつゆ〕かえし1:だし8
〔かけそば/冷たいそばつゆ〕かえし1:だし3
〔温かいそばつゆ〕は、つゆの中にお蕎麦がしっかりつかるため、お蕎麦向けのかえしにだしを多めに入れます。
〔冷たいそばつゆ〕は、つゆを麺に少しつけて食べるので、温かいそばつゆに比べてつゆを濃くするために、だしは少なめに入れます。
2.蕎麦に合う!甘辛な「かえし」の作り方
蕎麦屋さんの「かえし」は、そばに合うように作られています。
甘辛く、やや濃いめの味付けです。
理由は、3つです。
- お蕎麦の風味に負けないようにするため
- つゆが絡みにくいお蕎麦にも絡むようにするため
- つゆを少量しかつけない、つけそばでも味のバランスを取れるようにするため
今回は、蕎麦にあう甘辛な「本かえし」の作り方を紹介します!
2-1.材料の黄金比率は、5:1:1
材料の配合比率は「濃口醤油:砂糖:本みりん=5:1:1」です。
「蕎麦向けのかえし」にピッタリの甘さと塩辛さを備えた黄金比率です。
【用意する材料】
濃口醤油:100ml
砂糖:20g
本みりん:20ml
※5人分程度
2-2.鍋に濃口醤油100mlを入れ、弱火~中火で温める(5人分程度)
【ポイント】醤油は沸騰させず、80℃程度に温めて下さい。
加熱しすぎると、味が丸くなりすぎたり、渋みがでます。
2-3.砂糖20gを入れて溶けるまでゆっくりとかき混ぜる
2-4.本みりん20mlを入れてゆっくりとかき混ぜる
2-5.全ての材料がよく混ざったら弱火にし、5分加熱させる
2-6.灰汁をとり、完成
かえしは、完成後すぐに使うことができます。
よりおいしくするためには、冷暗所で1~2週間寝かしてから使います。
寝かせることで、醤油の角がとれ、全体的に味がなじみ、まろやかな味わいになります。
冷暗所がない場合は、冷蔵庫で寝かせます。
空気に触れさせることが大切なので、密封はせずに、キッチンペーパーで覆いゴムで止めるなどをしておきます。
3.蕎麦の出汁には、「カツオ×宗田鰹×サバ」の混合厚削りを!
出汁を取るときにぜひ試していただきたいのが「カツオ×宗田鰹×サバ」の混合厚削りです。
カツオから取れた香りの良いだしの味に、血合いが多くてあと味がしっかり残る宗田鰹、鯖の独特の甘さを感じる香りとコクを合わせることで、味に深みがでます。
また、厚削りを使うことで、旨味が強い出汁が取れます。
旨味が強い出汁をつかえば、味の濃いかえしでも出汁の味を感じることができます。
三種類別々に用意しなくても、「合わせだし」としてスーパーなどで購入できます。
今回は、「合わせだし 混合削り」を使用します。
小林食品 合わせだし 混合削り
https://www.kobayashi-foods.co.jp/goodslist/goods1-10/
3-1.水1000mlに対し、混合削り節40gを用意する
【用意するもの材料】
水1000ml
混合削り節40g
そばつゆは、味が濃いので、昆布を入れなくても十分味が出ますが、旨味を足したい場合は、昆布をいれます。
【昆布を入れる場合】
昆布は20g、最初に水の中に入れて、沸騰直前に取り出します。
取り出した後、昆布のくさみをとる為に、もう一度沸騰します。
3-2.鍋に水1000mlを入れ沸騰させる
【ポイント】
沸騰の具合はグラグラと煮たてるのではなく、気泡がポコポコ沸いている状態が目安です。
3-3.弱火にし、混合削り節(鰹節)を鍋に入れ、15分~20分煮出す
沸騰したら弱火にし、混合削り節を鍋に入れ、気泡がポコポコ湧いている状態で15分~20分煮出します。
【ポイント】
混合削り節が鍋からはみ出してしまう場合は、ちぎってしっかりお湯につかるようにします。
混合削り節を混ぜたり、しぼったりすると苦みや生臭さが出てしまうので、触らないでそのまま置いておくことが大切です。
また、鍋のフタをすると魚の生臭さを閉じ込めてしまうので、フタはしません。
3-4.だしが取れたら上澄みをお玉ですくって使用する
混合削り節は鍋底に沈みますが、ザルにキッチンペーパーを敷き、だしを濾して使用してもかまいません。
【ポイント】
混合削り節をしぼると、雑味がでます。
キッチンペーパーで濾す際は、押したりせず、ゆっくり濾すことが大切です。
4.かえし・出汁の保存期間・保存方法
4-1 かえしの保存期間・保存方法
かえしの保存場所は、冷暗所、または冷蔵庫に保管します。
空気に触れさせることが大切なので、密封はせずに、キッチンペーパーで覆いゴムで止めるなどをしておきます。
保存期間は、1年ほど持ちますが、管理状態にもよりますので冷蔵庫などの保管は1ヵ月を目安に使い切るようにしましょう。
冷奴にかけたり、炒め物、煮物などにも調味料として利用できます。
余った場合は、味の変化を楽しみながら利用してみてください。
4-2 出汁の保存期間・保存方法
冷蔵保存と、冷凍保存の2つの方法をご案内します。
【冷蔵保存の場合】
冷蔵保存は、長期保存はできませんが、使いたい時にすぐ使えて便利です。
前日に前もって作って冷蔵庫で保存しておけば、すぐに使えます。
作っただし汁をよく冷まし、ピッチャーやタッパーなどの保存容器に入れ、冷蔵庫で保存します。
2日以内に使い切ってください。この期間はあくまで目安であり、鮮度が約束されているものではないのでご注意ください。
【冷凍保存の場合】
冷凍保存は冷蔵保存より長期保存ができるので、作り置きにとても便利な保存方法です。
冷蔵保存と同じようによく冷まし、フリーザーバッグ、製氷器、タッパーなどに入れ、凍らせて保存してください。冷ましただしを製氷皿に入れ“だし氷”として冷凍保管しておくことをお勧めします。
冷凍しておけば使いたい時に使いたい分量だけ鍋に入れればすぐに解凍が出来ます。
3週間程もちますが、冷凍庫内のにおいが移ってしまうこともありますので、なるべく早く使い切ることをお勧めします。
余った出汁は、みそ汁や、煮物に利用すれば早めに使い切ることができます。
5.まとめ
ご家庭でも、少しの手間で、おいしいそばつゆを作ることができます。
「かえし」と「出汁」を別々に作って合わせる事、
そば専用の「かえし」と「出汁」を作る事です。
難し技術は必要ありませんので、是非一度お試してください。
家庭でたべるプロの味に、やみつきになる事間違いなしです。
【そばつゆ 本かえしの作り方動画】
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