和食って塩分高いよね
そんな風に思っていませんか?
実際に和食は塩分が高くなりがちです。
実は和食の代表的な主食である、ごはんには塩分は含まれていません。
ただし和食の特徴として、ごはんにあう漬物や佃煮など特に塩分の高いおかずがあります。
さらにその塩分の高い味付けに慣れてしまうと、さらに濃い、塩分の高い味付けを好んでしまうため、どんどん塩分摂取量が高くなってしまいます。
そして日本人の塩分摂取量が過多になっているというデータがあるため、和食は塩分が高くなりがちといえます。
この記事では和食と洋食や中華料理を比べて、料理に含まれる塩分の違いを紹介し、和食が塩分が高いといわれる理由を説明します。
さらに和食の中でも塩分の高い料理、低い料理や食材と、和食で減塩するためのコツも紹介します。
この記事を読めば、和食に含まれる塩分への正しい理解ができ、おいしく塩分を抑えた和食が作れるようになります。
1.和食は塩分過多になりやすい
和食は塩分過多になりやすい食事といえます。
それは和食を食べる日本人の1日あたりの塩分摂取量が多く、目安となる摂取量を上回っているデータから推測できます。
上記の表より、例えば日本人の成人男性の塩分摂取量の目安は8g未満となっているのに対して、
実態は10g以上と目安を上回っており、さらに60代70代では11g以上です。
さらに和食と中華・洋食を比べると、和食では特に塩分の濃い料理があることが分かります。
まず上記は主食の比較ですが、和食のごはんやうどんなどでは塩分は低く、むしろ洋食のパンやパスタのほうが塩分は高いことが分かります。
つぎにおかず類の比較ですが、ここに和食が塩分が高くなる理由があります。
おかずのメインとなる料理の比較では肉じゃがの1.2gとカレーの1.7gなど、和食よりむしろ洋食のほうが塩分が高いものもあります。
しかしながら和食には梅干し(漬物)や佃煮、塩辛といった特に塩分の高いおかずがあります。
これらは通常は量を多く食べるような料理ではありませんが塩辛い味が特徴で、ごはんをおいしく食べる「ごはんのおとも」として日本人になじみのある和食です。
これらの濃い味を好むために塩分摂取が高くなると考えられます。
また味噌汁も100gあたり1.4gと高く、毎食のように飲む場合には塩分の過剰摂取となります。
以上のことから、和食が塩分過多になりがちな原因としては、淡泊な味わいのごはん(主食)を、濃い味付けのおかずでおいしく食べようとするから、と言われています。
上記表のように和食の味付けには塩分濃度の高い醤油やめんつゆ、味噌といった調味料を多用し、塩蔵品を好むために塩分摂取量が高くなってしまいます。
さらには濃い味に慣れてしまうとさらに濃い味を好む傾向がでてくるといわれており、塩辛い和食になれていくと塩分摂取も多くなってしまうといえます。
2.塩分が多い和食のメニューランキング(トップ5)
塩分が多い和食のメニュートップ5を紹介します。
1食で食べる量に含まれる塩分量でのランキングで、塩分濃度の高い=塩味の濃い料理といえます。
塩や醤油、味噌を使用したメニューが塩分の高い料理です。
これら塩蔵品は保存性とおいしさを兼ね備えた昔からの和食ですが、その分食塩が多く含まれます。
塩分を気にする場合には食べる量や頻度を控えましょう。
3.塩分が少ない和食のメニューランキング(トップ5)
塩分の少ない和食の料理、食材トップ5を紹介します。
こんにゃく・豆腐などの食材は塩分を含まない食品です。
ここで注意したいのは、食材の味付けに塩分を多く使わない工夫をすることです。
次章で紹介する減塩のコツである、出汁の旨味を活用して塩分が高くならないようにしましょう。
また、いんげんのごまあえはごまの風味が食欲をそそり、味付けには少量の塩や醤油のみでおいしくいただけるため、減塩料理といえます。この香りを上手に活用することも減塩のコツです。
4.和食の塩分量が気になる方向けの減塩のコツ
和食で塩分を減らすコツは、だし(出汁)の旨味を上手に使うことです。
塩と旨味は相性が良いため、醤油・塩・味噌といった塩分の高い調味料で味付けする料理には積極的に出汁の旨味を取り入れることで、減塩しながらおいしさを増すこともできます。
以下の2記事ではだしを使った減塩の方法を詳しく説明していますので、参考にしてください。
旨味と塩2つの相互作用及び旨味を利用した減塩料理の3つの方法
また、塩の使い方やだしの旨み以外でも減塩できる方法も、以下の記事で紹介しています。
味にメリハリをつけたり酸味や辛味を追加する、香りをつけることでおいしく減塩ができますので参考にしてください。
味にメリハリ、いつもの調味料でもっとおいしく減塩できる4つのコツ
5.まとめ
和食はごはんをおいしく食べるために、ごはんにあう塩味の濃い漬物や佃煮、魚の干物などをたくさん食べてしまうことで塩分が高くなりがちです。
塩辛い味付けに慣れていくことでさらに濃い味を好み、摂取する塩分量も高くなってしまうので注意しましょう。
和食で減塩をするコツはだしの旨みを活かして、味付けに使う塩分を減らすことです。
だしを上手に活用して味付けをして、おいしい和食で塩分を抑えた食事を作りましょう。
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