「だしパック」の原料配合には基本である3つの配合パターンがあります。それぞれの特徴の違いから、使用用途でベストマッチするメニューが必ずあり、それに合わせて選ぶことが大事です。店舗の方からメーカー様までが使えるタイプであり用途も巾広く、汎用性があります。また種類も豊富ですので、鰹節屋のプロが更に選び抜いたおすすめのメーカーさんとその商品の一部をご紹介していきますので是非お役立てください。
では最初に、その3つの基本の原料配合の特徴、その用途について解説していきます。
・「素材のみ」:風味原料のみで作り上げたもの
・「素材+調味料」:風味原料と食品素材で作り上げたもの
・「素材+調味料+うま味調味料」:風味原料と食品素材とうま味調味料で作り上げたもの
更に3つのパターンを簡単に、わかりやすく解説していきます。
目次
1.業務用のだしパック選びに必用な原料配合の3つの基本!
「業務用だしパック」は大きく分けて3つの原料配合に分類されます。その3つとは、素材のみ、素材と調味料、素材と調味料とうま味調味料です。この違いをわかりやすく説明し、その特徴にあったおすすめのメニューはどのようなものがあるのか、またどんな人たちが使いやすいのか、使うべきなのかお話ししていきます。
その3つの違いは、
※風味原料は単品を使用している商品もあります。
各々の特徴をもう少し詳しく解説していきます。
1-1 素材のみは、こだわりの強い職人さん向け!
このタイプは日本料理店などの板前さん向けで、こだわりのある方への必須アイテムです。
例えば、ランチメニューが豊富で定食の味噌汁をもっとおいしくしたい、和食専門でだし汁にはこだわりたい方、板前さんは絶対このタイプです。それはだし汁の香りとその旨みが直接味わえるからです。
おすすめは、
・味噌汁
・すまし汁
・そばだし
・うどんだし
・なべ用のだし
などです。
だし汁、又はスープを飲み干すようなお料理に断然おすすめで、汁だくさんの料理には非常に相性がいいです。
風味原料といわれる素材だけで作ったものなので、旨みを取り出す為の煮出し時間は10~15分必要です。だし汁のこだわりを重視する板前さんがよく使うタイプで、だし取り後はご自身で味を付ける必要があります。
1-2 素材と調味料の組み合わせは簡単調理で給食施設様向け!
風味原料に魚介系のエキスなどで旨みを強調させたものです。他にも糖類、食塩、醤油などで味の調整をしています。その為、だし汁には味が付いていて簡単に煮物、なべもの、うどんだしなどに使えます。
例えば、メーカーさんが多めに生産するもの、給食施設で多めに煮ものなどをする場合で、だし汁の香り、旨みに更にコクを加えたいメニューなどです。
おすすめは、
・卵豆腐
・だし巻玉子
・茶碗むし
・卵焼き
・炊き込みご飯
・野菜の煮物
などです。
店舗の方であっても、同じようなメニューに使えますし、だし汁にお味噌を溶けばおいしい味噌汁が出来ます。
このタイプの調味料とはうま味調味料(化学調味料)とは違い、基本調味料の醤油、砂糖、食塩、と鰹節エキスなどを使った味付けされただし汁が取れるタイプで簡単・時短ができるタイプです。
1-3 素材と調味料とうま味調味料の組み合わせで究極の時短・簡単調理の業務用!
うま味調味料(化学調味料)も使っている比較的安価のタイプでだし汁に伸びがあります。素材のみと比べてみた時、だし汁はおよそ3倍取れます。「うま味調味料」の効果で非常に使いやすく、時短にはもってこいのタイプです。
例えば、居酒屋チェーン店さんが鍋ものメニューがメインで、だし取りをもっと簡単にしたい場合など全て味が整っているので具材をいれれば出来上がりです。
おすすめは、
・煮込み料理
・おでんだし
・なべもの用のだし
・うどんだし
・そばだし
このタイプは風味原料の香り、調味料による味のベース、更にうま味調味料でだし汁のコクと伸びが完成されています。また店舗の方以外でも、給食施設、お弁当屋さんのようにたくさんの量をつくる業者さんにも最適です。「素材と調味料の組み合わせ」との大きな違いはうま味調味料で更にコクを加えたタイプで煮物など、味を浸み込ませる為の効果があるからです。また、ご使用される方が「化学調味料系」添加物を気にされないのであればこのタイプは非常に使いやすいです。
うま味調味料についてお話ししますと原料は天然の原料、さとうきび等を使用し、発酵技術によって生まれた調味料であり、化学的に作られたものではありませんので安心してご利用いただけるものです。お料理の際、味を整える為に巾広く使用されています。
以上、3つのパターンを説明してきましたが、「だしパック」の良さは素材を煮出して、香りと旨みを引き出すことで簡単にだし汁を取ることができることです。そこに調味料をブレンドしたものであれば、料理の用途で選ぶ、使い分けることでさらに手間いらず、時間の短縮が可能になります。
ここまでで業務用のだしパックの原料配合の大きな違いがおわかりいただけたと思います。
では、どんなメーカーさんのだしパックがおすすめなのか、鰹節屋のプロがご紹介していきます。
2.鰹節屋がおすすめする業務用だしパック業者3選を原料配合別にご紹介
ここでは説明してきました3つのパターン別におすすめの商品をご紹介していきます。全国に数あるだしパックメーカー様から選んだ理由は、アイテムが豊富であり、各社その商品の得意分野であり、用途別に商品を作り上げ、定評のあるメーカー様だからです。その3社、(株)フタバさん、(株)マルハチ村松さん、(株)創味食品さんです。
2-1 「素材のみ」のおすすめだしパック
◆ピュアパック(50g×20P)
【商品の特徴】
鰹節を砕いたものをそのままパック詰めにしたものです。鰹節の上品な香り、旨みがたっぷりと効いたダシが取れます。だしの定番である鰹節100%のもので巾広くご利用できるタイプです。おすすめは、お吸い物、みそ汁、そばだし、うどんだしです。
【ご使用方法】
1パック(50g)を1.8L(1升)~3.6L(2升)の沸騰したお湯に入れ、5~10分間中火で煮出してください。
https://shop.futaba-dashi.com/product.php?id=184
◆あごだしぱっく(50g×10P)
商品の特徴】
今人気の飛魚を焼き上げて、程よい香ばしさが特徴です。だし汁にはコクがあり、おすすめはラーメンスープです。ラーメン店さんには好評なだしパックです。その他にも、定番の味噌汁、またお雑煮のだしにも使えます。
【ご使用方法】
《味噌汁》1パック(中袋)50gを2.7L(1.5升)~3.6L(2升)の沸騰したお湯の中に入れ、中火で10分間煮出してください。
《雑煮》《ラーメン》1パック(中袋)50gを1.8L(1升)~2.7L(1.5升)の沸騰したお湯の中に入れ、中火で10分間煮出してください。
https://shop.futaba-dashi.com/product.php?id=180
◆かつおだしパック (200gx5)
今回私のイチオシはこのタイプです。かつおの町焼津の老舗メーカーさんのこだわり商品です。
【商品の特徴】
かつお節だけのだしパックです。用途は厚削りと同じようなだしです。じっくりと煮出して香りと旨みが簡単に取れます。職人さんがご自身で味付けをするお吸い物には最適です。
【ご使用方法】
沸騰したお湯(10~15L)の中にだしパック1袋(200g)を入れ、8~10分間煮出したあと取り出します。
https://item.rakuten.co.jp/b-style-msc/10786/?scid=af_pc_etc&sc2id=af_113_0_10001868
◆創味ダシパック 50g (50gx20)
【商品の特徴】
鰹節にさば節、にぼしをバランス良く配合だしパックですので、そのままお湯に入れて煮出すだけで簡単に風味豊かなだしができあがります。だしの旨みは合わせの効果でコクがあります。おすすめは「めんつゆ用」です。そばだし、うどんだし、そうめんつゆなどです。
【ご使用方法】
本品を袋のまま入れ、約10分〜15分煮出して下さい。本品1袋(50g)に対し、お湯2.5L〜5Lを目安に、お好みの濃度で煮出して下さい。本品1袋で、めん類のかけ汁の場合約8〜16人前のだしが取れます。
http://www.somi.co.jp/products/instant_bouillon.html
2-2 「素材と調味料」のおすすめだしパック
◆鰹の素 松印 (75g×5)
【商品の特徴】
煮干しを粒状にしたものに、うま味の強いかつおエキス・あさりエキス・こんぶエキス・酵母エキスをコーティングして乾燥させたコクと旨みを凝縮させたものです。おすすめは豚汁、けんちん汁、煮物、なべもの、おでんつゆなどです。味が濃いめ、強めのメニューに最適です。
【ご使用方法】
「75gの場合」
沸騰したお湯(9L)の中にだしパック 1袋(75g)を入れ、8~10分間煮出したあと、取り出します。
「200gの場合」
沸騰したお湯(24~27L)の中にだしパック1袋(200g)を入れ、10分間煮出したあと、取り出します。
https://www.08m.co.jp/products/group/
◆鰹の素 富士印 75g×5)×24/ケース (200g×5)×10/ケース
かつお節系のだしパックでは、この商品がおすすめです。
万能型で、このだし汁は幅広くご利用いただけます。
【商品の特徴】
かつお節とそうだがつお節を粒状にしたものに、うま味の強いかつお・まぐろエキスをコーティングして、乾燥させただしパックです。旨みが凝縮されたタイプで、煮物、なべもの、おでん、茶碗蒸しなどにおすすめです。
給食施設、弁当屋さんの大量に料理するような業者さんに使いやすいタイプです。
【ご使用方法】
「75gの場合」 お湯:9~12L 煮出し時間:8~10分
「200gの場合」 お湯:24~27L 煮出し時間:15
ttps://www.08m.co.jp/products/group/
◆鰹の素 桜印 (75g×5)×24/ケース (200g×5)×10/ケース
【商品の特徴】
さば節・いわし節・かつお節などの節類を粒状にしたものに、うま味の強いかつお・まぐろエキスをコーティングし、乾燥させた旨み凝縮タイプです。雑節といわれる節類が主体で、おすすめは、だし汁にコクがありますので煮物、豚汁、おでん、などの料理に効果を発揮できます。
【ご使用方法】
「75gの場合」 お湯:9~12L 煮出し時間:8~10分
「200gの場合」 お湯:24~27L 煮出し時間:約15分
https://www.08m.co.jp/products/group/
2-3 「素材と調味料とうま味調味料」のおすすめだしパック
◆花かつおだしパック (50g×5)×20/ケース
【商品の特徴】
かつお厚削りに、うま味の強いかつお・まぐろエキスをコーティングし、乾燥させて上品で味わい深いだしパックに仕上げたひと品です。鰹節の香り、旨みと調味料により更にコクを強調させたタイプで、すまし汁には最適です。その他、卵豆腐のたれ、茶碗蒸し、だし巻玉子、野菜の煮物にも幅広くお使いいただけます。
【ご使用方法】
「50g(2連包)の場合」
沸騰したお湯(6~9L)にだしパックを入れ、10~15分間煮出した後、取り出してください。
https://www.08m.co.jp/products/group/
◆本がつを(50g×5P)
このタイプがイチオシです。1袋50gでもたくさんのだし汁が取れる経済的なタイプです。
【商品の特徴】
鰹節を原料としてかつおエキスをコーティングしただしパックです。風味豊かな鰹節の香りを大切に、そのままパックしました。おすすめはすまし汁、お味噌汁、煮物などです。調味料の使用で50g、1袋で用途によっては9リットルほどのだし汁が取れる非常に経済的なタイプです。
【ご使用方法】
1パック50gを用途により5.4L(3升)~9L(5升)の沸騰した湯の中に入れ、5~10分間中火で煮出してください。
https://shop.futaba-dashi.com/product.php?id=210
◆だしパック 合わせ特選
【商品の特徴】
かつお、さば、いわしの混合タイプです。1パック(50g)で10Lまでのダシが引ける経済的なダシパックです。
混合することで旨みにコクが出て、さらにエキス、調味料でだし汁に安定感を持たせたタイプで、主に汁もの料理がおすすめです。
【だしの取り方・ご使用方法】
1パック50gを用途により5~10Lの沸騰した湯の中に入れ、10分間を目安に中火で煮出してください。
https://shop.futaba-dashi.com/product.php?id=198
以上、3社の商品のおすすめ商品の一例をご紹介しました。
各社、使用原料(素材)の配合比には違いがありますので、お試し頂いて更にご自身の好みのだし汁を絞り込んでいただくことが大事です。
「業務用だしパック」は店舗運営の方の使い勝手を考えた取り組みですが、メーカー様も同じようにご利用いただけます。次に、業務用案内から原料案内もできる製造会社についてご紹介します。
3.業務用だしパックからだし全般に企業様向けに特化した製造会社、小林食品のご紹介
私たち小林食品は、業務用鰹節の製造・販売を水産都市焼津で営業しております。この地域メリットもあり、全国の食品製造会社様とのお取引の強みがあります。鰹節加工の町焼津で原料に一番近い場所で製造ができ、原料の吟味は日々可能な環境にあります。
では、私どもの商品をご紹介していきます。
だしパック業務用はこちらから
https://www.kobayashi-foods.co.jp/goods/goodslist/goods4/
◆お母さんの味(だしパック) 50gx20x7袋
関西では目近とよばれる、本場の四国土佐で作られるコクが強い「宗田鰹節」と、出来上がりまでに時間を必要とする、「カビ付け宗田鰹節」を混ぜ合わせ、更に鯖・イワシを入れました。宗田鰹節は、そばつゆのダシ取りようとして使用でき、味は濃厚になります。宗田節だけでなく、鯖・イワシを混ぜた事による複合的な雑節の味と宗田のコクのある味が最後まで、旨味と共にのこります。だし味の強いみそ汁や蕎麦だしを作る事ができます。
お勧め使用方法:そばつゆ、みそ汁、煮物、鍋物、ラーメン
使用原料:そうだのかれふし、そうだかつおのふし、さばのふし、いわし煮干、かつお削り節粉、調味料(アミノ酸等)
関西では目近とよばれる、本場の四国土佐で作られるコクが強い「宗田鰹節」と、出来上がりまでに時間を必要とする、「カビ付け宗田鰹節」を混ぜ合わせ、更に鯖・イワシを入れました。宗田鰹節は、そばつゆのダシ取りようとして使用でき、味は濃厚になります。宗田節だけでなく、鯖・イワシを混ぜた事による複合的な雑節の味と宗田のコクのある味が最後まで、旨味と共にのこります。だし味の強いみそ汁や蕎麦だしを作る事ができます。
お勧め使用方法:そばつゆ、みそ汁、煮物、鍋物、ラーメン
使用原料:そうだのかれふし、そうだかつおのふし、さばのふし、いわし煮干、かつお削り節粉、調味料(アミノ酸等)
◆旨味一番(だしパック) 50gx20x7袋
鰹節と宗田鰹節の旨みのだしで、さらに旨さを加えました。鰹独特の味に加え、血合の多い宗田を加えた事により、香りとコクがとれるだしで、みそ汁・煮物に最適です。
お勧め使用方法:そばつゆ、ラーメン、うどん、煮物、めんつゆ
使用原料:かつおのふし、そうだかつおのふし、調味料(アミノ酸)
◆大人のだし(だしパック)
鰹の上品さに鯖独特の風味を加えて、さらに、だし感を感じる事ができるカビ付き宗田を少しだけ味付けとして加えました。そば・みそ汁などに使用する事ができます。
お勧め使用方法 : 煮物、みそ汁、ラーメンつゆ、お惣菜
使用原料 : かつおのふし、さばのふし、そうだのかれぶし
◆おばあちゃんのだし(だしパック) 80gx20x5袋
昆布を入れて、鰹と鯖の美味しさをより引き立たせました。一口飲んでみますと、まず鰹の味を実感でき、そして鯖の強さを感じながらも、昆布の味も口の中で残り、まろやかになります。サイト担当者一押しの商品です。
お勧め使用方法:うどん、煮物、ラーメンスープにも人気です。
使用原料:いわし煮干、さばのふし、かつおのふし、そうだのふし、昆布、食塩、調味料(アミノ酸)
◆味付けだしの素(だしパック) 50gx5x20袋
鰹節:鯖節の割合を2:1、鰹節の旨みと香りに鯖節のコク、エキス、調味料で完成させた経済的なだしッパクです。
お勧め使用方法:みそ汁、煮物、うどんつゆ、ラーメン、おでん、鍋物など
使用原料:かつおのふし、さばのふし、鰹節エキス、蛋白加水分解物、調味料(アミノ酸等)、酸化防止剤V.E
私たちの商品の一例でしたが業務用から企業様向けにも原料供給が可能であり、全国にお取引実績があります。
その選ばれる理由は、
◆商品在庫も充実させ、納期は最短を目指します。受注日の当日出荷も可能。
◆鰹節加工から始まり、他原料の厚削り、中厚削り、うす削り、砕片、クラッシュ品、粉末と加工範囲も豊富。
◆お客様のお悩みを解決、それはお客様の現場の声からヒントをいただき、ご一緒に解決させること。
◆原料仕入れは国内外、安定供給が可能。
◆工場の食品安全意識は削り節加工のHACCP認証、食品安全マネジメントシステムFSSCによる安心と安全のお約束。
だしパックでお困りのことがあれば何なりとご相談ください。
小林食品(株)ホームページはこちらから
https://www.kobayashi-foods.co.jp/goods/
4.まとめ
だしパックの原料配合には3つの基本パターンがおわかりいただけましたでしょうか。「素材のみ」、「素材と調味料」、「素材と調味料とうま味調味料」です。その用途も、店舗のメニューの違い、または給食施設、お弁当製造業者様など、もちろんメーカー様であってもご使用いただける場面がたくさんあります。お使いになるメニューに合わせて原料配合から商品をお選びになればだしパックをご使用いただくメリットが更に深まります。
是非、お役立てくさい。
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